来賓としてあいさつに立った紙智子参議院議員は、「今は、東日本大震災からの復興が第一に求められている。憲法第13条に定める個人の尊重・幸福追求権、25条の生存権、29条の財産権など、今こそ憲法に定められた条項を生かし復興に当たること、地域の復興は、地方自治の精神を生かし地方自治体が主体的に実施し、国は財政面での支援をすることが大切だ」と訴えました。また、原発については、「未確立の技術で国民の生存権を脅かすものであり、原発からの撤退を求めていく」と語りました。
さらに、「震災では『ともだち作戦』と称し、米軍の支援を受けたが、普天間基地問題は全く変わっていない。逆に、自民、民主、公明などの議員でつくる『新憲法制定議員同盟』は、今の憲法に非常事態に対応した条項がないとして、憲法に非常事態事項を盛り込もうとしている。震災を利用した憲法改悪は許せない。最大の人災は戦争です。憲法9条を守り、憲法を暮らしに生かしていくためにともに頑張りましょう」と訴えました。
記念講演として、かもがわ出版東京オフイス所長 松竹伸幸氏は以下のような講演を行いました。
諸外国と比べ、日本の米軍駐留は三つの点で異常である。①2〜3万もの米軍海兵隊がいるのは日本だけ。②日本はすべて米国の戦争に賛成してきた。独仏はもグレナダ侵略には反対したが日本はすべて支持。③公務中に米兵が起こした事件の裁判権がない。また、NATOへの米軍駐留はソ連の脅威にたいしてヨーロッパ諸国が要請したもので、日本の場合のように占領軍がそのまま居座るというものとは全く異なっていた。そういう異常な米軍駐留にもかかわらず、これを長年放置してきたため、アメリカに対し物が言えなくなってしまった。民主党政権に変わってもこの状況を打ち破れず、鳩山さんも結局辞任するはめになった。
米軍基地は「抑止力」として必要と言うが、抑止力とは、もし相手が手を出せば、徹底的に反撃されて殲滅されてしまうのでは、という脅威を与えることで成り立つ。米ソの冷戦時代はこうした関係であったが、結局軍拡競争につながり抑止力では平和は保てなかった。 今の米中の間では相手は大事な貿易国であり殲滅することなど考えていない。従って抑止力は成り立たない。自衛隊も抑止力にならない。抑止力とは外国に脅威を与えるものでなければならず、それでは「自衛」の範囲を逸脱してしまうからである。
しかしながら、北朝鮮の挑発や、尖閣諸島をめぐる問題、中国の軍事拡大など不安な一面もある。こうした不安を取り除くにはどうしたらよいか。まずはお互いの軍隊の行動について情報提供をする。艦船の行動については事前に通告するなどして緊張関係をなくす。さらに災害時などの派遣で軍隊どうしの協力関係を築く。そうして、自分の国の安全にとって他の国が必要になるような安全保障をシェア(共有)する関係を築いていくことが必要ではないか。北朝鮮を含む六カ国協議が発展すれば、東北アジアにおける安全保障の枠組みができるのではないか。
今、日本は基地をなくせないという呪縛にとらわれているが、普天間基地をなくせば基地廃止、日米安保廃棄へ一歩動き出すことができる。日米安保の呪縛から抜け出し、東アジアに平和の共同体を築く一歩を踏み出そうではありませんか。
原水爆禁止国民平和大行進は今年で54回目。
5月8日に礼文島を出発し、7月27日東京上野寛永寺をめざして道内を進んでいます。5月21日に札幌入りします。この行進は21日14時10分に白石のやまびこ公園に到着し、南郷通りを通って中央区の中島公園まで進みます。豊平区の平和大行進は、この行進に合流する形で行います。
5月9日午後、新日本婦人の会豊平支部と豊平区革新懇話会は、月寒中央駅前にて、核兵器廃絶、平和憲法を守る宣伝署名活動を行いました。おりから、福島原発事故は収束のめどが立たず、原発事故、放射能の恐ろしさが改めて認識される中、核兵器の廃絶、原子力発電からの転換を訴えました。
核兵器廃絶の署名は、今年2月から新たに始まったもので、各国の政府に対し、すみやかに核兵器禁止条約の交渉を開始することを求めるものです。署名は、毎年秋に開催される国連総会に提出します。
この行動には11名が参加し、30分ほどで30筆を超える署名が集まりました。
5月21日午後には豊平区の平和行進が美園生協前から行われますが、その際にも核兵器廃絶署名を集めることにしています。
北海道ではちょっとした沢地のどこにでも見られますが、本州では山登りをしないと見られません。白い大きな花びらのように見えるのは花びらではなく「仏炎苞」という葉の変わったもの。仏像の背後を飾る炎のようだということで、こんな学術用語で呼ばれています。サトイモやコンニャクの仲間。花は真ん中に突き出た棒状の茎に緑色の小さな花が密集してつきます。
11年05月15日付「豊平区新聞」より