前号でお知らせしましたように、6月4日、豊平区役所会議室において、区民のみなさんから寄せられた要求について、交渉が行われます。豊平区民の要求を実現する連絡会に参加する各団体を通して寄せられた要求・要望事項は次のように、45件にとりまとめられています。
その他、区民センターや町づくりセンター、児童会館などの公共施設についての要望もあげられています。
5月25日、豊平区の日本共産党福祉後援会は「つどい」を開催しました。
はじめに比例5候補のDVDを見て、自由に話し合いました。
アベノミクスとは? TPPで北海道はどうなるの? 消費税が上がって社会保障は良くなるの? など、現状の政治に対する不信などが出されました。その後、ネットに興味のある人や、一人暮らしの高齢者の実態など話しが発展していきました。
「このままではいけない。政治を変えなくては。ニトリ文化ホールにみんなを誘って行こう」という話で締め括りました。
少人数でしたが、盛り上がった「つどい」でした。
5月8日付けの朝日新聞に「崩れゆく日本という国」と題し神戸女学院大学名誉教授の内田氏が寄稿しています。この記事は日本共産党の志位委員長が第7回中央委員会総会でも紹介した記事です。概要を紹介します。(K)
日本の大企業の大半は、日本で日本人によって起業されたが、今や、株主も従業員も生産拠点も多国籍になっている。これらの企業は、「日本国内の雇用を確保し、日本に法人税を納めることを優先していると国際競争に勝てない」とし、外国人株主は「どうして日本の国民を潤すために税金を納めなければならないか」と主張している。グローバル化(無国籍化)した企業の投資家にとっては、安くて能力の高い労働者を雇い、法人税が低く、公害規制のゆるい国で操業することが得策であり、株式会社の論理としてこれは正しい。
これらのグローバル化した企業は、ことあるごとに「日本から出て行く」と政府に脅しをかけ、政府から便宜を引き出している。原発を再稼働させ電力価格を引き下げさせる。高速道路を通して流通コストを下げさせる。「英語ができて1カ月300時間働き、辞令1本で海外勤務できるタフな人材をたくさん送り出せ」などと要求している。本来、企業が経営努力によって引き受けるべきコストを国家国民に押し付け、利益だけを確保しようとしている。
内田氏は、これは利益の最大化をはかる私企業のふるまいとして正当であるとしている。しかし、「日本の企業」だからということで、これを合理化するのはやめて欲しいと主張している。グローバル企業の実態は無国籍化しているにもかかわらず、「日本の企業」という名乗りをなぜ捨てないか。それは、「これらの企業が利益を最大化することが、日本の国益の増大につながる」ということを自明の理であるかのようにみなしているからである。
これに従えば、これらの企業が国際競争力を付けるためには一億人が心を合わせねばならぬとされる。消費税を受け容れ、TPPによる農業の破壊を受け容れ、サービス残業を受け容れ、原発再稼働を受け容れることを要求される。そうしなければ日本は勝てないのだと煽り立てられる。対外的にも、中国や韓国との市場争いに勝たねばならぬ。これは「戦争」に類するものだと煽り立てられる。
国民をこうしたうわずった状態に持ち込むために、安倍総理は、中国、韓国を外交的に挑発するのにきわめて熱心である。外交的には損失となっても、国民が一体となってグローバル化した大企業のために「犠牲をいとわない」という気持ちになってくれれば良いのである。
結論として、内田氏は今の日本の状況を「日本の国富を各国(特に米国)の超富裕層の個人資産に移し替えるプロセス」であるとしている。現在の政権与党の人々は、米国の超富裕層に支持されることが政権維持に大変有効であることをよく知っており、安倍政権は最も親米的な政権である。
内田氏は、「こうした状況を、政治家も、官僚も、メディアもなぜか、ぼんやりとうれしげに見ている。これは国民が飢えることのないように気配りするという国家(国民国家)の末期の形だろう」としている。そして、これは日本だけでなく、今、全世界で起こりつつあると結んでいる。
氏の寄稿は資本主義の行き着く先を的確に示している。これが全世界で起こりつつあることは、資本主義に代わる新しい社会の必要性を示すものではないだろうか。
今、路傍や空き地の至る所で紅紫色の花を咲かせているヨーロッパ原産の帰化雑草です。
「オドリコソウ」とは、花の形が踊り子のようにみえることに由来します。在来種のオドリコソウに比べ、花が小さいのでヒメオドリコソウと名付けられました。
オドリコソウはなかなか目にしませんが、ヒメオドリコソウは至る所にあります。明治の中期に日本に入り、全国に広がりました。茎は下部で枝分かれし、群がって生えることからしばしば畑の雑草となります。
13年06月02日付「豊平区新聞」より