札幌市議会議員選挙まで1年を切りましたが、来年の選挙で日本共産党の議席を勝ち取るために、市政を学ぼうと、豊平・清田・南地区委員会では、先日、市政学習会を開催しました。学習会では、中央区選出の小形かおり市議と市議団事務局長の浅水氏が、市政の重要問題について語りました。
小形市議は初めに、市政の重要問題として上田市政が低所得者に背を向けた市政を行っていることを指摘しました。その一つは福祉灯油です。道内の9割の自治体で実施し、国も補助金を出すとしたにもかかわらず、札幌市は低所得者に対する灯油の助成を拒否しました。理由は、急騰していない、効果が限定的、3月からでは遅すぎるということでした。小形市議は「1リットル100円を超える高値になった事が問題。遅いというが、日本共産党は10月から実施を求めてきた」とし、市の言い訳は当たらないとしました。
小形市議は、2012年に白石区で起きた姉妹の孤立死も、求職活動を執拗に求め、生活保護申請をなるべくさせないとする市の姿勢が生んだ悲劇と指摘しました。
また、現在も、国保料の未納者には国保証の取り上げがされており、資格証に切り替えられると窓口では10割払わなければなりません。小形市議は「滞納している方にはそんなお金はあるはずがなく、これでは病院に行けず手遅れになる」と指摘。これは命に関わる問題だとしました。
さらに、小形市議は「特別養護老人ホームの待機者は6745人にもなっているが、市は年間240人分の増設しか予定していません」と語り、期限を決めて施設整備に本腰を入れる事が必要としました。
小形市議は、日本共産党市議団の奮闘により前進した課題も多くあることを紹介しました。
その一つは、災害時の応急備蓄物資の配備です。当初市は、備蓄物資はいくつかの拠点に備蓄しておき、災害時に拠点から運ぶ方式にしていました。しかし、災害時には道路は寸断され、運べません。共産党市議団の指摘により、基幹避難所(小中学校、体育館など)には応急備蓄物資を配備することとしました。しかし、地域避難所(町内会館、寺など)には配備する計画はありません。小形市議は、地域避難所への配備も必要としました。
また、札幌市版「仕分け」(行財政改革プラン)で廃止とされた手稲プールについては、存続を求める9000件にものぼる陳情をはじめ、他会派の地元議員の賛同も得て存続させることができた。
議員の海外視察費については、この4年間凍結させることができた。海外視察費は一人年間80万円×68人で、5440万円になります。この分は奨学金として活用されています。
小形市議は、議員には政務調査費が出されており海外視察はこれで対応できるはず。また、本当に市議会として海外視察が必要なら、全会派で行うべきとしました。
2003年に誕生し11年経過した上田市政をどう見るかについて、浅水事務局長は「それまで続いてきた自民党市政からは憲法擁護、原発反対という点では大きく変わった。また、市民の声を良く聞くという点や、実態調査をもとに公契約条例を提案するなど、評価できる面もある」としました。
しかしながら、「保育料の値上げや市営住宅家賃の値上げを行う一方で、福祉灯油の実施は拒否するなど、市民の福祉とは逆の方向に行っている」、また「消費税増税については『社会保障の安定財源になる』として容認するとともに、増税分を各種利用料にそのまま転嫁し市民への負担を強いている」とし、「市民を本当に守る立場に立っているかどうか」と疑問を投げかけました。
現在、豊平、清田、南の3区とも日本共産党は議席を持っていません。日本共産党の議席は5。市議会の常任委員会は6あり、一つには委員を出せていません。浅水事務局長は「これが全区で議席を勝ち取れば、10議席、さらに複数立候補予定区でも当選できれば12議席になりうる。そうすれば、議案提案権(6議席以上)はもちろん、常任委員会に複数の委員を出せ、みなさんの願いをかなえる大きな力になります」として、来年の市議会議員選挙での全員当選を、熱意を込めて訴えました。
年金支給日となった15日、年金者組合、新婦人、革新懇等の団体は、平岸の銀行前で、年金引き下げ反対、消費税増税反対、核兵器廃絶などの署名宣伝行動を行いました。
池田ゆみ市政相談室長もマイクから、「私の所にも、『年金だけでは暮らしていけない。しかし、息子や娘に心配かけたくない』と相談に訪れる方もふえています。アベノミクスといっても、もうかっているのは大企業のみ、『消費税増税分は社会保障に』は真っ赤なウソ。70歳から74歳までの方の医療費は2割に負担増です。消費税8%、10%などとんでもない、怒りの声を大きな世論にしていきましょう」と訴えました。
年金支給日で、銀行を訪れる人は後を絶たず、年金引き下げ反対の署名の訴えに、さっそくペンを受け取って応じていました。消費税増税、年金切り下げの月にもあたり、18名と多くが参加し、にぎやかな行動となりました。
雪も融けて、春の花が咲き始めました。一番早いのはクロッカスと福寿草のようです。他に何かとさがしていたら、国道脇のお店の花壇にハコベが咲いていました。
越年草の雑草で、秋の間に地面を這って枝を伸ばし、春早くから柔らかい小さな葉を出し、白い花を咲かせます。春の七草の一つ(ハコベラ)で、柔らかい茎葉を七草がゆに入れます。白い小さな花は花弁が10枚あるように見えますが、実は5枚の花弁がそれぞれ二つに分かれています。
今は寒いので葉と葉の間が縮まっていますが、暖かくなるとどんどん伸びてやっかいものの雑草になります。
14年04月20日付「豊平区新聞」より