不登校の親の会「青空crab」※1のお母さんたちと懇談させていただきました。
お一人おひとり、お子さんが不登校になっていった経過を話してくださり、そのときの学校の対応や教育の問題など、感じていることを話してくださいました。
涙ながらに話してくださったお母さんたちの姿と、その語られた内容に胸が締めつけられる思いでした。
話された内容から共通して言えることは、いまの受け持ち人数では不登校になりかけている段階で、すでに子どもに手を差し延べていく余裕はなく、先生たちの多忙さと限界があること、スクールカウンセラーのあり方をもっと身近で利用しやすいものに、養護教諭と担任教師との連携など学校全体でしっかり考え対応していくことの必要性などでした。
どの子も不登校になる可能性をはらんでいるのだということを感じました。
教育基本法が改悪されると、もっとひどい競争教育が持ち込まれ、子どもたちをさらに苦しめていくことになります。
学校が安心して友達とのびのび勉強していける場所になるように、先生たちがゆとりを持って子供たちに向き合えるようにするために、いま求められているのは、現行の教育基本法の本来の目的※2、「人格の完成をめざす=一人ひとりの発達を最大限に保障していく」に沿った教育です。
政府に求められているのは、教育予算をしっかり使い、教育の環境を整備していくことではないでしょうか。
大企業には減税で、子どもたちには少ない教育予算。国の政治のあり方が問われています。
子どもたちの現在と未来がしっかり守られ、成長が保障されるように、教育基本法改悪を許さず、改悪案の廃案をめざしてがんばり抜きたいと思います。
06年12月10日付「豊平区新聞」より
※1 青空crab
- 札幌市内で活動する不登校の子どもを持つ親たちの会。「まっすぐ歩けなくても、横歩きでもいいじゃない」と「青空crab」(crab=カニ)と名付けたそうです。
※2 教育基本法
- 第一条(教育の目的)
- 教育は、人格の完成をめざし、平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたつとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。