Mさんは終戦後、樺太から引き上げてきた方です。引き上げてきた時は7歳で、はっきりと記憶の整理はできないけれど、大変だったことをゆっくりと話してくれました。
8人兄弟で1人もかけることなく、北海道に戻り、その後も本当に苦労したそうです。
8人の子どもをつれて戻り生活を立て直してきたご両親の苦労は、言葉に尽くせないものがあるだろうと、胸が閉めつけられる思いです。
Mさんは、「ズボンや上着に穴があいても、つぎを当てる布もなく穴の開いたまま着ていたこと」「いつも腹が減っていたこと」「靴がなくて、大人の大きな靴をはいて歩いた」「食べるものがなくてジャガイモの皮を拾って食べたこと」などを話してくれました。
しかし、この苦労の裏では、樺太での資源をめぐり、大企業が入り込み大儲けしていたそうです。樺太へは、ほとんどのかたが、国の開拓政策によって行った方です。国民には苦労を押し付け、企業と政治家が甘い汁を吸っているという構図が、昔から続いていることを改めて感じます。
そして、樺太に住んでいた旧ロシアの方たちを追い出して植民地化してきた中では、きっと沢山の不利益を与えたのだろうと思います。
Mさんの歓迎会でしたが、Mさんの話を聞き改めて平和について・戦争では平和を築けないことをみんなで感じ学ぶ機会となりました。学ぶ大切さもあらためて感じています。
「戦争に加担していく新テロ特措法許さない!」「軍事利権に群がる企業・政治家の横暴・勝手は許さない!」この声今こそ大きく広げ国民の意思を示しましょう。
07年12月23日付「豊平区新聞」より