長年住んできた家の役割が終わったから、出ていけという雇用促進住宅の廃止問題に、各地で怒りが広がる中、独立行政法人雇用・能力開発機構(本部・横浜市)は26日福住雇用促進住宅で住民説明会を開きました。
自民・公明政権が決めた雇用促進住宅廃止の方針に対し、住民の運動と日本共産党の国会内外の活動が大きく盛り上がりました。
世論に押された厚生労働省・機構側は、退去期間の延長や強制退去をしないという手続きの「見直し」を明らかにしました。説明会は機構本部が「退去スケジュールの変更について説明したい」と開催したものです。
福住団地には6棟、126世帯が暮らします。集会所には97世帯、110人が集まりました。
説明会は、取材に来ていたマスコミに対して「マスコミが入るなら、説明会は行なわない」と強行な態度の開発機構側と「なかなか報道されないので、是非知らせてほしい」「知られては困る理由があるのか」と迫る住民側とのぶつかりあいなど、緊迫した状況でスタートしました。
説明の中で退去の準備を迫る機構側に対し、「この団地には住民同士の温かい交流ある。私は死ぬまで住み続けたい」「住民を甘くみないでほしい。私たちは断固たたかいます」の声が次々と上がりました。
37年間この団地に住んでいる氏原さん(59)は「ここには高齢者や低所得者も多いのです。一方的に出て行けと言われてもあてはありません。弱いものいじめ以外の何物でもありません」と憤ります。氏原さんの妻(59)は「一緒にたたかってくれる日本共産党は本当に心強い。住民みんなが感謝しています」と話しました。
団地内では、不動産仲介業者が「雇用促進住宅のみなさんへ」と印刷した転居物件を紹介するビラを配布。受け取った主婦は「弱みに付け込まれている気がします」と不安な思いを語ります。
自治会役員らでつくる福住宿舎譲渡廃止問題協議会の赤平副代表(69)は「共産党の力も借りてたたかいをすすめてきました。私たちには人間として生きる権利があり、ここに住む権利があります。虫けらのように追い立てることは到底許されません」と力を込めて話しました。
残念ながら、この説明会へのマスコミ、住民以外の参加が認められませんでした。
しかし、廊下で聞いていた取材人に対し、聞こえやすいように戸を少し開けてくれたり、ホッカイロを差し入れしてくれたりなど、住民の皆さんの温かさと共同でたたかう思いと団結の強さが伝わってきました。
日本共産党の宮川潤札幌市議は21日市議会決算特別委員会で、福祉灯油の実施を求めて質問しました。
宮川氏は昨年度、市が低所得者を対象に実施した貸付制度「あったか応援資金」(5万円まで。最長20回分割返済)の利用者が5170件と、対象世帯の4%にも満たなかったことを指摘。「返済の見通しが立たず、借りたくても借りられなかった人がいるのではないか。そういう人こそ行政の支援を必要としている」と述べました。
福祉灯油について、市議会代表質問で日本共産党をはじめ、自民党や公明党までもが実施を求めたことにふれ、「過半数の議席を占める会派が求めている。市長が議会を尊重するなら、実施するのが当然ではないか」とただしました。
中田博幸副市長は、福祉灯油を実施するかどうかの判断は灯油価格や費用対効果などを考慮するとしていましたが、宮川氏への答弁で「議会の意思を尊重する。しかし、灯油価格は下落に向かっており、社会経済状況には判断する幅がある」と述べ、あいまいな答弁に終始しました。
宮川氏は「灯油価格は昨年より高く、市民生活を直撃している。市民生活の支援の仕方は、行政が一方的に押し付けるのではなく市民の声を聞く謙虚さが必要だ。市民要求にこたえて福祉灯油を実施すべきだ」と追及し、実施を求めました。
その後、各後援会からの発言があり、ハンドマイク宣伝での頑張り、「比例は共産党に」と率直に訴えている、「生活守るためには、共産党が伸びるしかない」などの発言が続き、困難も多いが力を合わせ、力を広げて頑張ろう。と意志統一しました。
共産党豊平・清田・南地区委員会と後援会は10月24日夕方、地下鉄平岸駅前で「お帰りなさい宣伝」に取り組みました。
池田ゆみ豊平区市政相談室長がマイクを握り、志位委員長の共産党創立86周年記念講演のDVDを配布していることを話しながら、「安心して働ける雇用のルールを共産党と一緒につくりましょう」「家族を持ち、守ることができる雇用のルールをつくりましょう」と訴えました。
DVDを配布するのは、初めての試みでしたが、帰宅途中ということもあり余裕も見られ、呼びかけに応えて、立ち止まり次々と受け取る姿がありました。
普段、なかなか受け取りそうもない若者も次々とDVDを受け取る姿が見られ約25分で70枚を配りました。
いつもの朝宣伝と違いどんどん受け取ってくれる姿を見て、「こんなに受け取ってくれるなんて、うれしい」「これから他の駅頭でも配りたい」と意欲がわいてくる、宣伝行動でした。
8台並んでいたタクシーのドライバーにも一人ひとり手渡すと全員窓を開けて受け取ってくれました。
08年11月02日付「豊平区新聞」より