札幌市で10日、「小林多喜二『蟹工船』と現代をむすんで」をテーマに東京大学大学院教授の小森陽一氏が朗読、講演しました。
「小林多喜二『蟹工船』講演会実行委員会」の主催で、会場いっぱいの500人以上が集まりました。小森氏は「おい、地獄さ行(え)ぐんだで!」ではじまる『蟹工船』の一部を抜粋し朗読しました。
小林多喜二(1903〜33年)が活躍した時代と「100年に1度」といわれる現代の金融危機、大企業の派遣切りなどを結び付け講演しました。そのうえで、「100年単位で歴史を振り返るなかで、「多喜二が『蟹工船』で書こうとした意味は今を生きる人には理解できる。ここに『蟹工船』を改めて読み直す意味があると思う」と指摘しました。
北海道大学4年の女子学生は、「話は難しかったけど、労働者は都合よく働かされたうえに派遣切りされるなど、『蟹工船』は今でも通じるものがあるとわかりました」。一緒に来た友人の女子学生は「ただ単に、“ひどい”ということで終わらせず、社会全体の枠組みに気付かないと、自分たちは搾取され続けるという話が印象に残りました。現代の支配する側が『人員削減』という言葉で会社の合理化を片付けていることがどういうことなのか理解できた」と話していました。
札幌社保協、道生連、新婦人札幌協議会、協立いつくしみの会、札老会、障害者サークルはまなすは10月7日、札幌市へ、インフルエンザ対策で市に要請しました。
保険証交付については、年金課収納対策部長が対応し、保険証交付は現時点では考えていないとのことでした。
しかし、資格証で窓口10割負担ができないと申し出があった場合やインフルエンザが疑われ、区役所まで行けない場合などは短期証を発行し、電話での相談も受け、必要と判断した場合は短期証を発行し郵送することも可能と話しました。
ワクチン料金の問題は保健所の医療担当部長・感染症総合対策課長が対応しました。
新型ワクチン料金は国が1回目3600円、2回目2550円と公表し、低所得世帯への予算措置はしたが、各自治体で料金を決める予定です。
札幌市は現在検討中で、11月5日までの議会で補正予算措置を決める予定です。
補助金が出るもの=生活保護世帯・非課税世帯無料化=などは検討しやすいが私たちが要求している「少なくても従来のインフルエンザワクチンと同様に」ということになると、65歳以上への国の助成などはなく、全て市負担になるので、大変厳しいとの回答。
参加者からは、高齢者の年金生活の厳しさと合わせて、若い子育て世代も収入がどんどん減って、ワクチン接種に6000円以上の負担は大変である、と重ねて接種料金の軽減を要望しました。
10月9日夕方、豊平区革新懇話会は平岸高校前にて署名宣伝行動を行い「核兵器廃絶のアピール署名」「憲法の改悪反対」の二つの署名に取り組みました。
行動には新婦人豊平支部などの団体や地域から7人が参加し下校時の高校生に「核兵器廃絶の署名に協力して下さい」と訴えました。
訴えに応じ次々と署名用紙にサインしてくれて「戦争になったら徴兵制がひかれたり、若い人達が大変な思いをするんだよ」の話に署名をしながら「戦争を決める人に行ってもらいたい」の怒りの声や「ずっと立ってたら寒くないですか。がんばって下さい」の励ましの声が寄せられました。
また、新婦人豊平、平和部の取り組みも紹介し「札幌の姉妹都市のポートランドの高校にも核兵器廃絶のことを英文で手紙を書いて送ったんですよ。是非、訳して読んで下さい」の話に「へーそうなんですか」と興味深げにチラシを受け取り、対話が弾んでいました。
呼びかけに応え、ほとんどの生徒さんがどんどんと立ち止まり署名をしてくれ、順番待ちの状況も見られるほどでした。若い世代の関心の高さに励まされ、元気の出る宣伝行動でした。約30分の行動で二つの署名合わせて96人の署名が集まりました。
台風18号が去った10月9日午後、羊ヶ丘原水協は月寒東のスーパー前で署名宣伝行動に取り組みました。行動には地域から4人が参加しました。
ハンドマイクで、10年にわたる安井晃一さんをはじめ、9名の「原爆症認定訴訟」は国の謝罪を受けて控訴をとりさげたことを報告しました。「これからも被爆者救済のために国の努力を要求しましょう」と訴えました。
買い物に来た方や買い物帰りの方が足を止めて署名に協力してくれました。
「核兵器は絶対なくさなくては」と署名してくれた方や、中学生が駆け寄り署名してくれました。
羊ヶ丘原水協の署名は798筆になりました。
09年10月18日付「豊平区新聞」より