今年で36回を迎えた「豊平区平和盆おどり」は8月6日・7日(土・日)の2日間、月寒平和公園で開催されました。今年は好転に恵まれ、3000人を超える人出で賑わいました。
今年の平和盆踊りは北日本大震災、福島原発事故の収束が見えない中で開かれ、平和、震災復興、原発ゼロの願いを込めた盆踊りとなりました。会場の署名コーナーには核兵器全面禁止アピール署名をはじめ、原発からの撤退を求める署名が置かれ、参加者に署名を訴えました。
盆踊りは、長年実行委員長を務めてこられた多田先生の挨拶、新たに実行委員長を引き受けていただいた泉先生(月寒ファミリークリニック院長)の挨拶ではじまりました。
今年の盆踊りは、ゆかた姿の親子連れ、家族連れの参加が目立ちました。夕方6時からはじまった子供盆踊りは、五重にも輪が広がり、親子いっしょになって踊りを楽しみました。
2日目の盆踊りは海外にも出かけて公演している新芸能集団「乱拍子」のみなさんの公演で開幕。勇壮な八丈太鼓、虎の舞などに大きな拍手が湧きました。
2日目には智子参議院議員もかけつけ、大震災や原発を巡る国会の状況に触れながら、「今日のように子供たち、お母さん、お父さんたちが平和のもとで楽しく暮らせる社会にするために共に手を携えて頑張りましょう」と挨拶しました。
各団体や後援会の出店も十数店が賑やかに並び、焼き鳥やフランクフルトなどを片手に、冷たいビールにほおを緩ます姿もたくさん目立ちました。
地元の家族連れに混じって外国の方もこられていました。日本に来て35年というフランスの方は、本部テントまで来て紙さん、池田さんと親しく歓談していました。
打ち上げ花火も好評で、カウントダウンのかけ声とともに、市街地の夜空に咲いた花火に歓声が上がりました。
8月6日は広島に原爆が投下され66年目の日となりました。東月寒の新婦人では、白石区の市民生協ルーシー店前で、核兵器全面禁止アピール署名に取り組みました。9名が参加し、午前中の一時間あまりの行動で180筆もの署名が集まりました。
ルーシー店は、東月寒地区の方々も利用する方が多く、顔見知りで署名に応じてくれた方も。私は8月7日生まれ、核兵器は無くしたいと署名に応じてくれた若い人もいました。
また、原発を巡る問題にも触れ、「やらせはひどい、他にももっとあるのでは」と署名に応じてくれた方もいました。
広島空港に降り立つと、予想通りの暑さとそれを倍増させるセミの声の歓迎。母親大会には、全国から8500人が参加。震災の被災地宮城や岩手、福島から250人が参加。高田公子さんが東日本大震災と福島原発事故に触れ「心が折れそうな状況の中、人のやさしさ、たくましさに励まされ、人と人との絆と連帯を感じた」と主催者あいさつ。 福島から参加のお母さんの発言では「この子の命を守ることが本当にできるのか」と不安を語りながらも「この地でくらし、こどもを育て頑張りたい」の、涙で詰まりながらの発言では、会場が涙と連帯の拍手と声援で包まれました。
反貧困ネットワークの湯浅誠さんの講演も、貧困のない社会をつくるためには、「つくることと求めることの両方が必要」と最初に強調し、反貧困ネットワークでの取り組みや、「就活・婚活・生活」の言葉を例に出し、一生懸命努力しても生きていけない日本社会の異常さを告発。
「障害のある方、失業者もホームレスの方も含め、一人一人の力をしっかり使っていくことが社会の力となっていく。一人であっても社会参加ができ、人間らしく生きられる社会をつくるために受け皿がなければつくること、政治に求めることが大切」と締めくくりました。
特別参加の歌手クミコさんの「祈り」を聞き感動。分科会は宮島の厳神社に行かせてもらい、強行スケジュールの中でしたが、生で見る海面の朱色の鳥居に感動。世界遺産に登録された宮島は岩国の米軍基地から10キロの地点で戦闘機の音でお経が聞こえないなどの影響もあり、「世界遺産の上を戦闘機が飛んでよいのか」の運動をしている大聖院の住職のありがたいお話も聞き、「さすが母親大会。観光だけでなくしっかりと平和につなげる」と感心しました。
母親大会に参加した子どもたちから「爆弾怖かった」「広島に原子爆弾が落とされたことを勉強できてよかった」「新しい建物と古い建物が入り混じった街だと思いました」などの感想も寄せられ、子どもの立場で平和について考え学び取っているのだなと感心。あらためて子ども達の力のすごさと、子ども達や若い人へ平和をつなぐ運動の大切さを感じました。
暑さの中の強行スケジュールでしたが原爆ドーム、平和公園碑めぐり、資料館見学など元気な子ども達に励まされながらの母親大会でした。
市街地の空き地に直立したこんな草を見かけませんか。葉は白い綿毛に覆われビロードのようなのが特徴です。明治時代に花卉として導入されニワタバコの名で栽培されたとされていますが、今では日本各地の空き地や道路脇に見られます。初夏まではビロードの葉を地面に広げ、はいつくばっていますが、夏になるとニョキニョキと茎を伸ばし、たくさんの黄色い花を穂状につけます。
11年08月14・21日付「豊平区新聞」合併号より