日本共産党豊平区市政相談室長池田ゆみ 池田ゆみのうごき、まちの話題をお伝えします 草の根のとりくみやまちの話題を庶民の目線で伝えたい

池田ゆみからのニュースと話題

Since 2006/10/23
counter

ニュースと話題

本会議でも子育て世帯に背向ける

民主、自民、公明、ネット

前号でお知らせしましたように、保育料の値上げに反対する陳情は、民主、自民、公明、ネットの反対により3月27日の予算委員会で不採択とされましたが、続く28日の本会議でも、これら4会派の反対により不採択とされ、保育料の10%値上げ、延長保育料の免除を見なおす値上げなどが、これらの会派の賛成により可決されました。

「子育て日本一の札幌」に逆行

小形かおり市議小形かおり市議

本会議の討論に立った日本共産党の小形議員は、「陳情の趣旨説明でも『手取り13万円で子どもと二人で生活している家庭に、保育料10%も値上げされては家計が成り立たない』と実態が語られている。市はこうした声に応えるべき。保育所は、保育に欠ける子どもたちを国や自治体の責任で支援していくものであり、福祉そのものです。福祉とは、必要とする人は誰でも利用できる生存権の保障であり、そこに受益者負担という考えを持ち込むことそのものが間違っています」と訴えました。

さらに小形議員は「これらの値上げは子育て世帯に一層の負担をしいるもの。札幌市は政令市の中でも所得が低いのに政令市平均並にというのは認められない。子育て日本一の札幌にすると言いながらこれでは子育て支援に逆行するもの」と指摘し、これらの値上げを含む一般会計予算に反対しました。

孤立死をなくすには、口頭での申請受付も

また、小形議員は、白石区で起きた姉妹の孤立死事件では、3回も区役所に足を運びながら保護を申請することもなく亡くなったことは重大であるとし、「『保護課に来た人には申請の意志を確認し、申請書類を渡し、口頭での申請も受理すること』を間違いなく実行することが大切であると」訴えました。

民主、自民、公明、ネット
「消費税増税反対意見書」にも背を

消費税増税に反対する意見書についても、民主、自民、公明、ネットの反対で否決となりましたが、日本共産党と公明党が提出会派となり提出した「衆議院の比例代表定数削減に関する意見書」は民主のみが反対、他会派が賛成して可決されました。

ページ先頭へ


児童クラブ有料化で交渉

保育料の値上げだけでなく、札幌市は「行財政改革推進プラン」のもとに、市営住宅利用料の値上げや児童クラブの有料化も打ち出しています。

児童クラブの有料化は9月から見込まれています。児童クラブの利用時間は夕方6時までとなっていますが、働く保護者の要望に応え4月から7時まで延長されます。市は、延長時間を利用する場合9月から2000円を徴収するとしています。

健交労札幌学童保育支部、社保協、新婦人、札幌保育連絡会などは、このほど児童クラブ有料化反対の立場から市当局と交渉を行いました。交渉では、時間延長を歓迎するとともに、「お金がある家庭は利用できるが、ない家庭の子供はサービスを受けられない」と有料化撤回を求めました。 しかし、市側は「人件費など経費がかかるので、利用者に応分の負担をしていただきたい」と答えるのみでした。


ページ先頭へ


市営住宅(減免世帯)の家賃、値上げするな

各区に広がる運動

東月寒の市営住宅 市営住宅の利用料(家賃)の減免制度は所得の低い方々の救済を目的に、約34%の世帯に適用されています。この数は年々増加してきています。減免を受けている世帯の中でも、家賃負担割合が20%以下(80%減免されている)の世帯が7割を超えています(下図参照)。それだけ居住者の所得が低下してきていることを示しています。

家賃負担率別に見た減免世帯数の割合 
家賃負担率別に見た減免世帯数の割合

しかしながら市は、減免の総額が政令市の平均を大きく上回っているとして、「行財政改革推進プラン」のもとに、平均4000円/月の値上げを計画しています。現在、市の審議会である「住まいの協議会」で審議中です。4月5日に第4回審議会が開催されました。

4000円の値上げがされれば、市にとっては1年間で約4億円の増収になりますが、入居者にとっては重い負担になります。

市営住宅入居世帯数、減免世帯数の推移
市営住宅入居世帯数、減免世帯数の推移

これに対し日本共産党は各区で値上げ計画を撤回するよう運動を進めています。豊平区でも先月20日に市営住宅のE、F団地でアンケートの実施と値上げ撤回の署名行動を行いました。今月も行動を予定しています。

南区では、党南区委員会の紙谷恭平氏を先頭に、六つの市営団地のうち五団地を訪問。アンケート用紙を配布し、約80軒分を回収しています。アンケートでは、「値上げ計画は知らない」という人が大半で、値上げ反対の運動に激励が寄せられています。厚別区では、村上前市議が市営住宅の入居者らと市営住宅を訪れ、署名運動を展開し700名あまりの署名が寄せられています。また、東区でも市営団地1500戸以上にビラを配布しているほか、署名や団地ごとの集会も計画しています。

ページ先頭へ


札幌市「行財政改革推進プラン」とは

2012年度から2014年度までに見込まれる財源不足を解消するとともに、第3次札幌まちづくり計画に位置づけられた事業を実施するため、12年度から14年度までの累計で520億円の財源を確保する計画。

中身は、事業の見直し、人件費の見なおし、事業の選択と集中などからなっていますが、市民に直接かかわるものとしては、事業の見なおしによる市民サービスの水準切り下げ、受益者負担の増など3年間の累計で54億円になります。

この中には、保育料の値上げや、児童クラブ利用料の有料化、市営住宅利用料の値上げ、敬老パスの見なおしなどが含まれています。

ページ先頭へ

12年04月08日付「豊平区新聞」より