3月27日午後、札幌市議会の予算特別委員会で、保育料引き上げなどを含む予算案と保育料引き上げ反対の陳情についての討論・採決がありました。
共産党、みんなの党、改革クラブは、保護者負担、市民負担が増えることを主張して予算案に反対し、陳情に賛成しましたが、他の会派の賛成で予算案は可決、陳情は不採択となりました。
日本共産党の坂本きょう子議員は、保育料値上げに反対する陳情が16件、300団体からよせられ、パブリックコメントでも寄せられた216件のうち214件が値上げに反対するものであったことを指摘し、値上げを撤回するよう迫りました。
堂前子育て支援部長は、「パブリックコメントについては真剣に受け止める。しかし、毎年増え続ける待機児童解消のための保育所整備や運営に多くの経費がかかる。保育所を利用していない家庭の子育てにも支援を行っていかねばならない。こうした政策を持続的におこなっていくために一部の負担をお願いしたい」としました。
坂本議員は「若い子育て世代の厳しさがわかっていない、生活実態として負担ができないから、値上げをしないで、との陳情が出されている。働きながら子育てをする所に支援するのが行政の役割。受益者負担を押し付けるのはまちがい」と指摘しました。さらに、「市の財政難を市民に押し付け、市民生活を困難にすれば税収も落ち、市財政を悪化させるという悪循環に陥る。保育所をつくれば金がかかると言うが、新たな雇用も生まれる。雇用の問題も考えた大局的立場で考えるべき」としました。
堂前部長は「保育所優先というわけにはいかない。全体として市政がたちゆかなくなることがないよう、受益者の負担も考えねばならない」と値上げに固執しました。
坂本議員は「2009年に値上げのプランが出された時は、リーマンショックによる景気の冷え込みはあったが、今ほどではなかった。市長は『現時点で値上げを行うのは適当でない』と値上げをしなかった。当時と比べ、市民の所得は大幅に減っている」として改めて値上げの撤回を迫りました。また、「財源を言うなら、引き下げている北電やNTTの電柱の道路占用料を戻せば年間13億円の増収になる」と指摘、市財政の歳入の見なおしをすべきとしました。
国家公務員の賃金切り下げが早速、地方公務員の賃金切り下げの口実として利用され、これでは賃下げ競争をあおるものとなりかねません。
今国会で消費税増税法案の成立に不退転の決意で臨むとする野田首相。消費税増税ゆるすまじと、27日夕方、共産党豊平区委員会と地域の後援会は、平岸駅前で宣伝、署名行動に取り組みました。
「消費税10%ストップ、消費税に頼らなくても財源はつくれます」と共産党の「財政再建の提言」を解説したチラシを配布し、道行く人に消費税増税反対を訴えました。
3月24日午後、日本共産党の市田書記局長をまねいて、演説会が開催されました。雪の降りしきるあいにくの天気にもかかわらず、会場となったニトリ文化ホールは満杯となり、市田氏の熱気あふれる話に耳を傾けました。
市田氏は、社会保障と税の一体改革と言うが、実態は増税と社会保障の切り捨て。前原政調会長は『社会保障にいかに切り込んで行くかだ』としている」と指摘。「マスコミも取り込んでの消費税増税やむなしの宣伝にもかかわらず、世論調査では増税反対が過半数を上回るに至った」と国民の運動が世論を動かしていることは力強いとしました。
続いて市田氏は、「消費税に頼らなくとも社会保障の財源を確保し、財政再建はできる」と共産党が発表した「社会保障充実、財政危機打開の提言」について紹介、大阪で開いた経済人との懇談会では「経営者必読の文献」と評価されるなど、共産党の提言に影響が広がっているとしました。
原発問題について、市田氏は、「北海道には泊原発の40倍もの自然エネルギーがある。これを活用したエネルギー政策の転換で、原発ゼロに踏み出すべき」としました。さらに、オール北海道で反対運動が進められているTPPについて、「5月の正式加盟表明を日本中の力でストップさせよう」と訴えました。
しかしながら、「北海道衆院比例の8議席は消費税増税、原発、TPPいずれをとっても賛成、あるいは明確に反対と言えない議席。これは北海道民にとっての不幸。『財界さっぽろ』のインタビューでもわざわざ畠山さんに声がかかった。畠山さんに対する期待のあらわれでもある。是非、今度の選挙では、畠山さんを国会に」と訴えました。
最後に市田氏は、「政治の閉塞状態を打開して欲しいと多くの国民が待ち望んでいる。政治を変えるこのよろこびを党員だけでなく、まだ入党されていない方々とも分かち合いたい。応援席からグランドに出てきてください」と、入党を訴えました。
今年は3月末になっても寒さが続いていました。市内の積雪はまだ40cmもありますが、木々は春の準備を進めています。
地区委員会近くの庭ではやわらかな白い綿毛に包まれたネコヤナギの花が開きました。まだ寒いのか、外皮の帽子をかぶっているのもありました。
ネコヤナギに限らず、サクラでもリンゴでも春に咲く花は前の年の夏から秋にはできあがっています。気温が上がってくると、これらが大きくなり花が開きます。
12年04月01日付「豊平区新聞」より