私たちが健康保険で病院にかかった場合、消費税は払いません。医療費は非課税だからです。しかし、病院では、薬や医療機器の購入に消費税がかかります。この分の消費税は病院の持ち出し(損税)となります。同じように消費者から消費税を徴収できない場合として、自動車などの輸出品がありますが、こちらは製造段階で支払った消費税は国からその分を返してもらえます。
道議会の一般質問で日本共産党の真下道議は、札幌医大病院で年間どの程度消費税(損税)を払っているか問いただしました。立川総務部長は「年間4〜5億円、消費税10%になれば、8〜10億円になる」と回答しました。真下道議は、「地域医療を担う医療機関の厳しい経営状況を考えると、消費税増税は地域医療を破綻に招くもの」と指摘し、道の対応を求めました。
これに対し、立川総務部長は「病院経営に支障のないよう必要な見直しを検討する」と回答。高橋知事は「国において消費税引き上げに対する診療報酬制度について検討が進められているので、その動向を見ながら適切に対処する」と国まかせの態度に終わりました。
この質問で、消費税増税が医療にも重い負担を強いることが明らかにされました。命にもかかわる消費税増税は断固やめさせなければなりません。
今年もまた、原爆が投下された夏がやってきました。7月21日には、区内の民主団体による「平和のつどい」が計画されています。また、8月2日からは広島、長崎で原水爆禁止世界大会が開かれます。
平和を願う夏の到来に、新日本婦人の会豊平支部と豊平区革新懇は7月7日午後、東月寒のスーパー前で、核兵器廃絶の宣伝署名行動を行いました。
核兵器全面禁止アピール署名のポスターを示し、買い物に訪れる人々に、署名を訴えました。
マイクからは、「67年前の広島、長崎の悲劇を二度と繰り返してはなりません。皆さんの声を国連に届けます。署名にご協力を」と訴えました。また、この間に全国から寄せられた署名154万筆を5月にオーストリアのウイーンで開催された核不拡散条約再検討会議の準備委員会に提出したことを報告。「さらに多くの声を国連に届けましょう」と訴えました。
さらに、日本の原発は、アメリカの水爆実験の犠牲になった第5福竜丸の事件以後高まってきた核兵器廃絶の運動を、核の平和利用をアピールすることで和らげようとする意図で持ち込まれたこと、さらに日本の原発から出るプルトニウムはいつでも核兵器に転用できるようアメリカの核戦略のもとで管理されてきことを訴え、核兵器廃絶とともに原発からの撤退を訴えました。
買い物に訪れた若者やお年寄り、子供連れのお母さんなど、年代にかかわらずみなさん署名に応じてくれました。子供連れのお母さんは、やはり原発事故による放射能汚染に関心が高く、「原発のない北海道を」道民署名にも応じてくれました。
30分ほどの行動で、核兵器全面禁止アピール署名、原発署名合わせて47筆が集まりました。
先月末、日本共産党の東月寒後援会では、消費税増税や生活保護の問題など、日頃疑問に思っている問題を山菜でも食べながら懇談をしようと、暮らしの懇談会を開催しました。
冒頭、話しのきっかけにということで、後援会の事務局から、消費税にたよらなくとも財源はあるとする日本共産党の提言について、パネルを使っての解説がありました。また、保育料の値上げ、敬老パスの見直しなど、札幌市が進めている行財政改革プランについてもその概要が説明されました。
懇談では、生活保護を受けている人の中でも、車を持ったり、贅沢な生活をしている人もいるのでないかとの疑問が出されました。特に生活保護基準以下の生活をしていながら、迷惑をかけないよう、自力で頑張っている人が多くいる中で、もっと厳格に生活保護を運用すべきではないかとの話しが出されました。
この問題について、日頃多くの方々の生活相談にのってきている市政相談室長の池田ゆみさんは、「生活保護を受けている人の中には、指導が必要な人もいるが、やはり制度として生活保護は重要である。ヨーロッパと違って、日本では職を失ってしまうとたちどころに生活に困り、生活保護に頼らなければならなくなる」と、失業後も3年間失業保険が出るデンマークの例を引いて語りました。また、「車がなければ職に就けないということもあり、そういう事情は行政としても認めている」と語りました。
業者の方からは、「親会社の従業員を使ったことにされ、800万円もの消費税を納めなければならなくなったがとても払えない」と相談に来た土建業者の話などが出され、消費税増税が下請け中小業者の経営を一層圧迫するものであることが示されました。
懇談は、山菜ご飯を食べながら進められました。山菜の時期としては少し遅い時期でしたが、おいしい山菜ご飯でした。
時期を見て、またこうした懇談会を開催し、語り合うこととしました。
札幌では生垣にイボタノキが多く使われています。強く剪定しても新しい芽が良く出てくるからです。今、枝先に白い花を咲かせています。一つ一つの小さな花はラッパの形をしています。
イボタノキの名前は、この樹の枝にイボタロウ虫というカイガラムシの仲間が寄生し、この虫の出す白いワックスが家具などのつや出しに使われることから来ています。しかし、札幌ではこの虫によって木の枝が白く覆われているのはほとんど見かけません。
12年07月15日付「豊平区新聞」より