6月30日午後、豊平区社会保障推進協議会(社保協)第15回定期総会が開催されました。総会に先立ち、日本共産党衆議院比例代表(北海道)予定候補でもある、はたやま和也道政策委員長による「社会保障と税の一体改革と国民生活」と題した記念講演が持たれました。
はじめに畠山氏は、消費税10%では年金の2カ月分が消費税に取られることになる。それだけでなく、今年の春からは介護保険料、保育料など引き上げが相次ぎ、一方では年金は6月支給分から引き下げ、さらに12月以降にも引き下げが決まっており、大変な状況になると語りました。
また、マニフェストに掲げられていた民主党の公約はウソであったことが明白になったが、「ウソつきと言われてもやるべきことはやる」とする野田首相の厚かましさはゆるせないと語りました。
消費税増税法案と抱き合わせで突然出されてきた社会保障制度改革法案について畠山氏は、「自・公の圧力でただでさえ不十分な社会保障をさらに切り捨てようとするもの」と、その問題点を以下のように語りました。
まず第1に、この法案の基本的なスタンスは「自分の身は自分で守れ(自助)」です。それでも守れなかったらお互いに助け合い(共助)ましょう、国が助けるの(公助)は最後の最後ですよ、となっています。憲法25条に定められた国の責任を放棄するものです。
第2に、「社会保障の財源は消費税を主要な財源とする」となっており、社会保障の経費を折半してきた企業の負担を軽くするものです。経団連の米倉会長はこの法案を大歓迎しています。
第3に、社会保障の重点化と称し、カゼなどの軽い病気は保険適用からはずし、国の負担軽減をねらっています。
第4に、これらの「改革」を検討する国民会議は首相任命、首相お気に入りの人物を指名し、さも国民の皆さんの声を聞きましたとのポーズで改悪を進めようとしています。
続いて、畠山氏は、日本共産党の「消費税に頼らない社会保障充実の提言」について解説した後、
「国民が惑わされた小泉人気の時も、民主党ブームの時も、一貫して社会保障の充実のために運動を進めてきたのは、社保協の皆さんや民医連の皆さんでした。今、原発再稼働に反対するデモをマスコミが無視できなくなったように、世論はあともどりできないところまで来ています。
今、政治を変える前夜です。私たちの思いを怒りにして、草の根のねばり強い運動を続けて行きましょう」と締めくくりました。
記念講演のあと、豊平区社会保障推進協議会の総会が開催されました。
総会の冒頭、来賓として出席した道社保協事務局次長の坂本氏は、「野田内閣は命と健康を守ることとは逆の方向に進んでいる。すでに各種保険料の値上げや公務員賃金の引き下げなど、様々な改悪が進められている。独立行政法人の病院でも国から金が来ていないのに、職員の賃金を引き下げ、その分を国に納入せよという理不尽な圧力がかかっている。生活保護のバッシングもその一つである。
地域の中で社会保障優先のまちづくり、地域のネットワークづくりを進めてほしい」と語りました。
続いて、活動報告があり、豊平区社保協として、SOSネット活動や「国保110番」活動など諸要求に基づく協力、共同の取り組みを行ってきたことが報告されました。
続いて、豊平区社保協に加盟する各団体の活動報告がなされました。
この中では、年金支給日に合わせた統一宣伝行動で、年金改悪に怒っている人が増え、署名に駆け寄って来る人もいるとの報告がありました。さらに、生活と健康を守る会では、生活相談に訪れる方が多くなり、この1年で91件もの相談に乗ったこと、会員が大きく増えていることが報告されました。
総会は、24人の世話人と11人の代表世話人を選出し、平和や暮らしの問題で共同行動に取り組むとともに、講演会等創意的な取り組みを行うこと、会員拡大、世話人会議の開催など組織強化に取り組むことなどを確認して終了しました。
月寒ファミリークリニックからは、「消費税引き上げで、生活のため必要な薬も飲まない、病院にかかるのも控えることになるのでは。また、生活保護バッシングで、生活保護を受けるのをためらい、医療を中断することにもなりかねない」との懸念が出されました。さらに、「近年若い人でも保険料が払えなく無保険の人が多くなっている。生活保護水準以下で生活している人々を政府はどう見ているのか」との指摘もされました。なお、健康保険に入っていない人でも、「低額・無料診療制度」があるのでこれを活用するよう、もし困っている人がいたら一声かけて欲しいとの訴えもされました。
総会は、生活保護制度の充実等要求実現と、地域での社会保障発展のため多様な団体個人と交流を図る方針を確認するとともに、新しい役員を選出し終了しました。
先月末、豊平区委員会と月寒地域の党支部では、市営住宅A団地を対象に、市の「行財政改革推進プラン」のもとに進められている市営住宅使用料減免世帯の使用料値上げについて、アンケート活動を行いました。
使用料値上げについて、市の「住まいの協議会」での検討が終わり、値上げの方向で答申がまとめられたことを知らせるチラシと市営住宅についてのアンケートをあらかじめ配布し、訪問をしてアンケートの回収を行いました。
減免世帯の使用料値上げが検討されているということについてまだ知らない人が多く、「少ない年金で生活をしているのに、これ以上値上げされては生活できない」という人も。また、「こんなアンケートは初めて、これから運動はどう進めるの」と聞いてくる人もいました。A団地は建てられてから40年近く経過しており、改修を望む声も聞かれました。
空き地や路傍で、真っ直ぐに立った茎の上に白い小さな花をつけています。北アメリカ原産のキク科の帰化植物です。
江戸時代末期に観賞用に持ち込まれましたが、明治維新後貿易が盛んになるにつれ、各地に帰化し、今では全国どこにでもみられる代表的な帰化植物です。
本州では春の花ですが、北海道では初夏の花です。花は小さいですが、よく見ると気品のある姿をしています。観賞用に導入されたこともうなずけますが、はびこりすぎては嫌われます。
12年07月08日付「豊平区新聞」より