11月29日から始まった第4回定例市議会は5、6日と代表質問を行いました。日本共産党は小形かおり市議が代表質問に立ちました。
「公契約条例の早期制定を求める会」の構成団体である札幌地区労働組合総連合などは、市の施設で清掃や警備にあたっている労働者にアンケート調査を行いました。
アンケートの回答を見るとは、最低賃金ぎりぎりの時給719円、720円で働いている人が圧倒的でした。中には、最低賃金以下と違法な状態で働いている人もいました。
また、同じ施設で8年間働いている女性は、業務を請け負っている会社が毎年変わり、1年ごとに契約が更新されるため有給休暇もつかず、賃上げもありませんでした。
この結果を示し、小形市議は「市の施設で働いている労働者がワーキングプアーの状態であることをどう認識しているか。最低賃金以下で働かされている状態は労働基準法違反であり、ただちに解消すべき。賃金の底上げを図るため、早期に公契約条例を制定すべき」と市長の考えをただしました。
上田市長は、「法令違反があれば、厳正に対処する。できるだけ早期に公契約条例が制定されるようめざしている」と前向きの姿勢を示しました。
11月27日に東区で生活保護を受けていた88歳の母親と61歳の息子が、電気と水道を止められたアパートで死亡しているのが発見されました。市の水道局は11月14日に給水停止を行っていました。
小形市議は「水道局の職員が何度か訪問したが、反応がなかったので停止したとされているが、反応のあるなしだけでなく、中に人がいる可能性があれば停止すべきでない」と指摘しました。また、東区の保護課は、19日に新聞がたまっているのを確認していながら20、21日と訪問した際、入室するなどの対応をしていませんでした。
小形市議は、「この時点で入室していれば、親子を助けられたはず」と指摘し、「保護課職員の積極的な対応を図るべき」と市の対応を厳しく追及しました。
安倍自民党総裁が胸を張って語った「国防軍」。現行憲法九条2項の「戦力の不保持」を削除し、代わりに「国防軍」を創設し、2項から5項まで詳細に規定しています。自民党がなんとしてもなくしたいのが現行憲法九条の2項です。
自民党改憲案 |
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(国防軍) 第九条の二 我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮官とする国防軍を保持する。 2 略 3 国防軍は、第一項に規定する任務を遂行するための活動のほか、法律の定めるところにより、国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活動及び公の秩序を維持し、又は国民の生命若しくは自由を守るための活動を行うことができる。 4 略 5 国防軍に属する軍人その他の公務員がその職務の実施に伴う罪又は国防軍の機密に関する罪を犯した場合の裁判を行うため、法律の定めるところにより、国防軍に審判所を置く。この場合においては、被告人が裁判所へ上訴する権利は、保障されなければならない。 |
現行憲法21条、表現の自由も、現行憲法にない規制条項を加え、「公益及び秩序の維持」を理由に大幅な制限をねらっています。
自民党改憲案 |
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(表現の自由) 第二十一条 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、保障する。 2 前項の規定にかかわらず、公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない。 |
お笑いタレントの母親の生活保護受給をめぐって、生活保護タタキの先頭に自民党が立ちましたが、改憲案では「家族の助け合い」を強調。子育てや介護は、まず「家族の自助で」と国の責任回避をねらっています。
自民党改憲案 |
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(家族、婚姻等に関する基本原則) 第二十四条 家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重される。家族は、互いに助け合わなければならない。 |
東日本大震災、原発事故で緊急事態対応ができていないことが指摘されましたが、これに便乗、総理大臣は「宣言」をすれば何でもできるようになっています。この条項は明治憲法にもありました。総理のひと言で戦争もできることになります。
自民党改憲案 |
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(緊急事態の宣言) 第九十八条 内閣総理大臣は、我が国に対する外部からの武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱、地震等による大規模な自然災害その他の法律で定める緊急事態において、特に必要があると認めるときは、法律の定めるところにより、閣議にかけて、緊急事態の宣言を発することができる。 (緊急事態の宣言の効果) 第九十九条 緊急事態の宣言が発せられたときは、法律の定めるところにより、内閣は法律と同一の効力を有する政令を制定することができる…… |
国会議員の過半数を取れば改憲発議ができるよう、憲法改悪を容易にすることをねらっています。
自民党改憲案 | 現行憲法 |
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第百条 この憲法の改正は、衆議院又は参議院の議員の発議により、両議院のそれぞれの総議員の過半数の賛成で国会が議決し、…… | 第九十六条 この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、…… |
今年は、雪の到来が早く道路脇には早くも雪山が出現しています。7日午後、日本共産党豊平区委員会は、市の除雪体制や冬道対策について、皆さんから寄せられた疑問や要望について豊平区土木センター(豊平区土木部維持管理課)と懇談を行いました。
はじめに、センターのほうから札幌市としての取り組みと課題について説明があり、その後あらかじめ提出してあった質問、要望について説明をいただきました。以下項目別に紹介します。
今年も、区内で2箇所、新たにロードヒーティングが停止になりました。今後も停止箇所が増えるかどうか、停止箇所はどのように選定されているか、停止に伴う対策はどうか、についてたずねました。
ロードヒーティングはスパイクタイヤが禁止になった昭和の終わりに一斉に整備され、20年以上たって老朽化、修繕が必要になってきており、年間市全体で25億円ほどかかっている。市の10年計画(H21〜30)では計画的に減らして行くことになっており、区内でも今後も毎年2箇所程度停止していくことになる。
停止箇所は、安全性を考慮し、勾配の緩い所、カーブでないところ、除雪体制が整っていて常時路面が露出するよう除雪されているところ、を対象としている。停止については警察(公安委員会)とも協議しており、停止により事故が頻繁に起きるようであれは再開することとなっている。
停止箇所では、路面の滑り止め舗装を行うとともに、融雪剤の散布を頻繁に行う対応を取っている。……ということでした。
参加者からは、「今日は雪でバスが大幅に遅れた。原因はロードヒーティングの停止で坂道を車が上れなく、渋滞したため」とロードヒーティングの停止が渋滞を引き起こすとの指摘もなされました。
滑り止め舗装の効果についても質問が出されましたが、表面をザラザラにすることで効果を出しているが、路面に雪が積もって圧雪になってしまうと効果がないということで、慎重な運転が必要になります。
(以下次号に)
今年の冬は、雪の訪れも早く、12月の初めから寒い日が続いています。
カラマツの葉もほとんど落ちてしまいましたが、色づいたカラマツの葉に雪がかかった景色も風情があります。
カラマツは、中部日本から東北の高冷地に分布。成長が早いことから、戦後、北日本の各地で天然林を伐採し大規模な植林が行われました。材がねじれるとか、ヤニが多いとか、木材としては不評を買いましたが、現在はいろいろ工夫されています。
また、カラマツの大木(大径木)は良材であり、銘木として珍重されています。
12年12月16日付「豊平区新聞」より