参議院選挙まで、あと3カ月となった14日午後、日本共産党豊平清田南地区委員会と豊平区日本共産党後援会は豊平区民センターで、演説会を開催しました。200名近い参加者を前に、豊平区市政相談室長の池田ゆみ、国政相談室長の森つねと、参議院議員の大門みきし氏が訴えました。
開会に当たり、挨拶に立った豊平区後援会の金本副会長は、「安倍内閣が誕生し、今後、消費税の増税、社会保障の切り下げ、TPP参加、平和憲法の改悪と国民を苦しめる政策を強めてくるのは必定です。今度の選挙は負けられません。日本共産党は政党助成金をもらわない唯一の政党、国民の願いを裏切らない唯一の政党です。自分だけでなく、孫子のためにも、比例5候補全員と北海道選挙区からの当選のために、物心両面のご支援をお願いします」と訴えました。
大門議員は冒頭、「今度の選挙はTPP、原発、憲法、経済とあらゆる場面で危ない方向に走る安倍政権を食い止める選挙です」と訴えるととももに、以下のように語りました。
もともと自民党は参議院選までは国政上の争点についてあまり明らかにしない方針でした。しかし、支持率の上昇を背景に何をやってもいいと前のめりになっています。民主党が内部崩壊に陥っていること、維新、みんなの党が自民党を応援したり自民党をけしかけていることもそれに輪をかけています。これに対し正面から対決しているのは日本共産党だけです。
さて、アベノミクスと騒がれていますが、経済の再建には賃上げが必要です。そもそも日本がデフレに陥ったのは、政界、財界あげて賃金の引き下げ、正規労働者を減らし非正規労働者を増やしたことにあります。こんなことをやったのは世界でも日本だけです。自民党、民主党が10年間何をやっても経済の再建ができなかったのは、賃金を引き下げ、消費を冷え込ませたことにあります。日本共産党は一貫して賃上げを主張してきましたが、最近になって、ようやく、安倍首相も麻生財務大臣も賃上げの必要性を言うようになりました。
安倍首相が掲げる三本矢、その一つは公共事業のばらまきです。これは従来型の自民党政治の延長で、借金を増やし大手ゼネコンを潤すものです。
二つ目の大企業支援は、大企業を支援すればいずれおこぼれが庶民にも来るというものですが、実際は内部留保として大企業に積み上がってしまいます。日本の財界は賃金も、中小企業の単価も絞り、世界でも一番がめつく内部留保をため込んできました。経団連の米倉会長など、内部留保の固まりのようなものです
三本目の矢は金融緩和です。日銀が国債を買って、市場に金をどんどんながすと言うことです。金が多くなれば企業も金を借りやすくなると言うことですが、こうしたことは今までの政権も行ってきたことです。金をながしても消費の冷え込みで借り手がなかったのです。日銀が国債を補填することはやってはいけないこと。国債に対する信頼が薄れ、買い手がつかず利率の引き上げにつながり、その付けは税金に跳ね返ってきます。
アベノミクスは金持ちだけが儲かる
参加者に応える森、大門、池田の各氏今、株高と円安で、株を持っていない人でも、なんだか良いように思っていますが、もうかっているのは輸出企業と株を持っている人のみ。庶民は石油、食料品や日用品の値上がり、消費税増税、社会保障の削減でトリプルパンチです。円安になっているのは一夜にして200兆円から300兆円を動かす海外の投棄集団が、安倍内閣の金融緩和政策で円が下がると見込んで円を売っているからです。一般の人が参加する頃には売り抜けて儲けだけを手にするのです。実体経済はけっして良くなっていない中、一種のバブル状態で、これがハジけたら大変なことになります。今、日本は急激に超大金持ちが増えています。1億円以上の資産を持っている人は今や200万人を超えています。しかし庶民の生活は大変です。アベノミクスは金持ちだけがもうかり、経済格差を一層拡大するものです
原発再稼働も金儲け目当て
自民党をはじめとする勢力は原発推進、再稼働に大きく舵を切りはじめました。東芝や日立などの大企業は、ヨルダン、トルコ、ベトナムなどに原発を輸出しようとしています。しかし、本家本元の日本で原発が動いていなければ困ります。何とかして動かして欲しいのです。これも金儲けのためです。安倍首相は安全対策を取って再稼働するとしていますが、事故の原因も未解明のままでは対策を講ずることもできません。
今度の参院選で安倍政権が信任されれば、憲法改悪をはじめあらゆる悪政が押し進められてしまいます。共産党以外の政党が伸びても自民党と同じ方向です。今度の選挙では何としても日本共産党の前進をはかろうではありませんか。
街路の雪もすっかり解けた16日午後、豊平区の新婦人と革新懇は、月寒高校前で、平和憲法守れ、核兵器禁止の署名を行いました。
呼びかけに下校途中の高校生らが、何の署名とのぞき込み、署名に応じてくれ、合わせて96筆の署名が集まりました。
道路から雪はなくなりましたが、市内の雪堆積場には大きな雪山がそびえています。高く積まれた雪山の上では表面積を大きくして雪を早く解かそうと、重機が雪を掘り返していました。
13年04月21日付「豊平区新聞」より