生活保護費の引き下げを撤回するよう道に対し不服審査請求を行った人たちの口頭意見陳述が18日、札幌市内で行われました。
不服審査請求は全国で1万2百件余りが提出されました。このうち北海道では1381件と多くの審査請求がなされています。意見陳述では、審査請求を行った生活保護受給者や弁護士ら21人が「健康で最低限度の生活を壊す保護費削減はやめるべき」と訴えました。
闘病生活を送る男性は「衣類はすべて中古品、食事はおにぎり1個にみそを入れて食べている。私たちは死を選ぶか、保護費を受給して生き延びるかの瀬戸際に立たされている」と窮状を訴えました。 また、障害のある息子と二人暮らしの女性は「節約とやりくりを工夫しているが、身内の葬式にも行けない。食事を削るにも限度がある」と訴えました。
不服審査請求に取り組んでいる「生活保護制度を良くする会」は口頭陳述の後、報告集会を開催しました。集会では、以前派遣でテレビ局に勤め、現在療養中の女性が、「生活保護は恥ずかしいことだと思っていました。負け組であることを隠したかった。それが精神の病にもつながったと思います。今日、意見陳述をして、『もう泣き寝入りはしない。一緒に戦う仲間がいる』と実感できた」と語りました。
豊平区革新懇と新婦人は、21日午後、南平岸駅前で、10月2回目の署名宣伝行動を行いました。
1日に、安倍首相が4月からの消費税引き上げを表明したことから、今回の宣伝署名は、4月からの消費税増税中止を求める署名を中心に行いました。
マイクからは、「消費税を5%に引き上げた1997年から私たちの所得は70万円も減っています。この上消費税増税では、生活は苦しくなるばかりです。安倍首相は消費税増税で庶民には8兆円もの負担を強いながら、景気対策だと言って6兆円も企業にばらまき、その上企業減税です。企業が潤えば、いずれ賃金が上がると言っていますが、安倍首相がねらっているのは、労働法の規制を緩和し、非正規労働者を増やし、解雇を自由にし、企業の利益をはかることです。これでは賃上げどころか、職を失いかねません。消費税増税は、回復しかけた景気に冷や水を浴びせかけるものです。消費税増税は必要と考えている学者や政治家の方々からも、この時期での増税は反対の声が上がっています。4月からの消費税増税中止の一点で、力を合わせ、消費税増税をストップさせましょう」と訴えました。
この行動には、10人が参加、憲法擁護など他の署名もあわせ50筆を越える署名が集まりました。宣伝終了後も、署名させてと駆け寄ってくる人もありました。
日本共産党の伊藤りち子議員は決算特別委員会で市税の滞納・差し押さえについて取り上げ、滞納者の生活がどうなっているのかをよく聞き、その生活再建を援助する視点から、配慮ある対応をすべきと追及しました。
伊藤議員は、病気があるにもかかわらず生命保険を差し押さえられた自営業者の事例を挙げ、税務署や道税事務所が分納を了承しているのに、聞く耳を全く持たず、犯罪者扱いまでした市税事務所の対応を告発、改善を求めました。さらに、子どもの進学のための学資保険を無慈悲にも差し押さえる対応についても、本市の「子どもの権利条例」に照らして、差し押さえ対象から除外すべきと要求しました。
答弁に立った畠山税政部長も上田市長も、「法律に照らして適切にやっている」「丁寧に聞いて実情に応じて適切に判断している」と繰り返し、正当化する姿勢を崩しませんでした。
伊藤議員は「ちゃんとやっているのなら、なぜ私が指摘したような相談事例が寄せられるのか」と切り返し、「だだ取り立てればいいというものではない。滞納者の生活に寄り添った対応が強く求められている。差し押さえは資力がありながら払わない悪質な滞納者に限定すべきである」と強く主張しました。
日本共産党の井上ひさ子議員は決算特別委員会で、公園トイレの増設とバリアフリー化の促進について取り上げました。
井上議員は、「大型の公園(総合公園、地区公園、近隣公園)にはトイレはすべて設置されているが、小型の街区公園(旧児童公園)については設置がストップしている。街区公園のトイレの設置状況と今後の増設計画はどうなっているか」と質しました。また、バリアフリー化についても「公園は夏祭りでの利用や高齢化が進む中、パークゴルフなどの利用が増えている。テンポを上げて増設すべき」と求めました。
北原みどりの施設担部長は「現在、街区公園のトイレの設置率は74%となっており、トイレの公園全体に占める管理費の割合が非常に高いなど課題がある。今後については、利用状況を勘案して適正配置をめざして検討していきたい。お年寄り、子ども、障がい者など誰もが利用するトイレのバリアフリー化の推進は重要だと認識している。2012年度で32%の達成であるが、国の指標を達成する方向で考えている」と答えました。
前号に引き続き、ハローワーク札幌東の植え込みから。
白いヤマボウシの花は以前に紹介しましたが、その実が赤く熟しました。直径2cmほどの実で、サッカーボールのような模様が表面についています。これはいくつかの小さい実がくっついて丸くなったもので、模様はその名残です。この実は食べられ、熟した柿のような味がします。
ヤマボウシの仲間には、同じような花を付けるハナミズキがありますが、こちらのほうは丸い実にはなりません。
13年10月27日付「豊平区新聞」より