日本共産党豊平区市政相談室長池田ゆみ 信条と素顔を知っていただきたい 「はぐくみレポート」

池田ゆみの活動報告とエッセイ

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はぐくみレポート

保育を後退させる「認定子ども園」制度 (No.2)

6月3日「認定子ども園」制度の法案についての学習会に参加しました。新制度があまり良い内容ではないということは知っていましたが、細かな内容を知り驚いています。

「認定子ども園」では、施設設備や職員の配置、教育・保育内容について、「望ましい」というあいまいな表現に変え、現在、保育園にある「最低基準」を切り崩すものです。

調理室についても「設置が望ましいが、困難の場合もあり・・・」と必ず設置することにはなっていません。現在、どこの園でもアレルギーの子へ対応してアレルゲンとなる食物を除いて調理する除去食を行っています。給食が外部に委託されたら、こどもに合わせて細やかに取り組まれてきた除去食もできなくなってしまいます。

また、「認定子ども園」は、親との直接契約で保育料も自由に設定できるということも心配です。保育園の保育内容で入所を考えるのではなく保育料を払えるかどうかが、入所の基準になってしまいます。お金のある・なしで受ける保育内容が違ってくるということも起こってくるかもしれません。

この法案の怖いところは、国の定める設置基準や最低基準を満たしていなくても、公認されることになるかもしれない、儲け優先の施設でも「認定子ども園」になりえるのです。保育・教育が儲けの道具にされるなんて許されません。どの子もみんな同じ保育・教育が受けられることは当たり前のこと。そしてそれは、国が責任をしっかり持って取り組むべきことだと思います。

これから、道でも札幌市としても具体的な内容が話し合われ条例制定がされることになっていきます。今ある保育制度を後退させることのないよう、しっかり声を上げていかなければ・・・と強く感じました。

06年06月25日付「豊平区新聞」より