「１０割負担ですので９万４１１４円です」……。
国民健康保険の資格証を持っていたＨさんの医療費です。
Ｈさんは、生活保護を申請した次の日に体調が悪く受診し、すぐに入院となりました。１泊２日の入院でこの料金です。「生活保護を申請していて良かった。」とほっとした様子のＨさんでした。そして、私にとっても「資格証では医療にはかかれない、命は守られない」ということが身にしみた出来事でした。
保険料を払えず資格証明証を発行されている方が札幌市では1万1816人、豊平区では1087人の方がいるそうです（07年5月現在）。窓口で到底払えそうもない金額を請求されることを考えると、具合が悪くても病院には行けません。国民に安心を提供するはずの医療制度が不安を与えるものになってきています。
私たちのくらしをしっかりと守るためには、政治を国民の顔をしっかり見ていく政治に切り替えなければなりません。
そこでの力あわせと同時に今現在、国保料金の支払いが大変、支払えなくなってしまった、国保に入ってないなどの悩みを抱えている方たちを減免制度や国保110番の運動で救っていくための、力あわせも必要です。
身近な問題に取り組み、私たちの願いを集め、政治を変えていく力を大きく広げましょう。
08年01月27日付「豊平区新聞」より