8月は広島、長崎原爆の日、終戦記念日など、平和について考える月です。
今年も各種平和団体、労組、民主団体などで構成する「さっぽろ平和行動」として、市内で多彩な取り組みがなされました。
豊平区では新婦人豊平支部による「平和ロビー展」「ニューヨーク行動報告会と戦争を語り継ぐ平和の集い」が開かれました。
また平和盆踊りもこの行動の一環として開催されました。
さらに憲法九条を守る署名や、核兵器廃絶を求める署名行動も取り組まれました。
終戦記念日の15日には札幌中心街で取り組まれた反戦街頭宣伝行動に豊平区からもかけつけ平和の大切さを訴えました。
「平和の集い」では、貴重な戦争体験に、参加者一同が強い感銘を受けました。
今後はこうした取り組みを広く区民に広げていかなければなりません。
今年3月、市内で認知症グループホームが火災となり、7人が亡くなるという痛ましい事故がありました。日本共産党市議団は、事故直後に現地調査を行うとともに、このような事故を引き起こさないための対策を求めてきました。
面積275m2未満の小規模グループホームには、スプリンクラーの設置義務が無く、設置しようとしても補助金が出ませんでした。このこともあって、スプリンクラーが整備されていないグループホームが市内で39か所もあります。
日本共産党市議団は、3月議会に続き、6月議会の代表質問で未設置の39施設について一刻も早くスプリンクラー整備を進めるよう求めました。札幌市は、「国の動きによっては、市が先行して整備することも検討する」と答弁しました。その後、厚生労働省は、認知症高齢者グループホームの防火設備の設置費用に対する補助の対象を275m2未満のグループホームにも拡大する方針を決めました。スプリンクラー設置補助実現により、要求が一歩前進することとなりました。
池田ゆみ日本共産党豊平区市政相談室長(市議予定候補)は、去る10日、花岡、真下共産党道議らとともに区内、羊ヶ丘にある森林総合研究所北海道支所を訪問し、川路支所長らと懇談しました。
冒頭、花岡道議より、「基礎的研究などで大きな役割を果たしている森林総研の最新の研究を、ぜひ議会の議論に生かしたい」と訪問の趣旨を述べました。川路支所長は、絶滅にひんした希少動植物の保全研究や自動撮影装置で野生生物を観測する活動など、支所で行われている研究課題や活動について説明しました。
創立102年を迎えた同所は、かつて国の林業試験場でしたが、01年に独立行政法人化されました。川路支所長は、限られた予算配分のなかで、22年前には90人近くいた所員も半減し、広報活動や、地域住民との交流企画などで対応に困難が生じていることなど、支所運営の苦労をにじませました。
研究員からは、地球温暖化対策でCO2(二酸化炭素)吸収源として期待されている森林や、新エネルギーとして注目されているバイオマスエネルギー研究などの説明を受けました。
現在、森林がどのように二酸化炭素を吸収しているかについての研究が、世界で200カ所以上、アジアで109カ所、日本でも5カ所で長期観測が続けられています。札幌の観測地では、04年に台風被害で木が倒れて以降、CO2の吸収源から放出源になっていることから、台風被害、山火事などの森林かく乱で、CO2吸収が影響を受けることが分かってきたと説明がされました。
バイオマスエネルギーの研究では、荒漠地などでも比較的成長が早いヤナギの類が、道内に適しているのではないかと指摘がありました。
今後の研究発展が期待されます。
民主党政権になって脚光を浴びた「事業仕分け」、札幌市も6月に89の事業について「事業仕分け」を行った。市はこの結果を次年度の予算編成や今後の行政改革に生かしていくとしている。
結果を見ると、なるほど不要と思われる事業もあるが、仕分けが「市がすべきか、自助努力に任せるべきでは、民間の事業と競合は?」といった視点でされており、しかも結果は多数決で出されており、いささか機械的に過ぎると思う。
私が日頃気に掛けていた地下鉄駅周辺の駐輪対策については、「見直し(効率化・委託等)」と評価されたが、歩道にとめられた自転車の整理だけでは問題は解決しないように思われる。自転車道や市内中心部の駐輪場整備など積極的な対策が必要と思われる。
「事業仕分け」の結果は今後市議会でも論議の対象となると思われるが、「要、不要」と切り捨てるのでなく、もうすこし突っ込んだ議論を期待したい。 (一読者)
10年08月29日付「豊平区新聞」より