日本共産党市議団は、開催中の定例市議会本会議において、国保料滞納に伴う差し押さえ問題、深刻な新卒者の雇用問題などについてただしました。2日、代表質問に立った坂本きょう子市議は、国保料未納者に対し、差し押さえが急増している問題で、「学資保険の差し押さえは子供の将来までをつみ取るもの、学資保険は差し押さえの対象から除くべき」と追及しました。しかし生島副市長は、「学資保険は差し押さえ禁止財産となっていない」と差し押さえを正当化しました。
また、坂本市議は、新卒者の深刻な就職難問題を取り上げ、この春高校を卒業したものの、就職できていない若者を支援するために、市内在住者を正規雇用した場合80万円を法人に助成する事業の拡大を求めました。これに対して市長は「状況を見て検討していきたい」と前向きの答弁をしました。
さらに坂本市議は、党市議団の調査をもとに、当初予算より多く配分された国からの普通交付税、臨時財政対策債の残金など150億円以上の財源があることを示し、これらの財源を市民の暮らしや福祉のために使うことを求めましたが、市長は「歳入、歳出両面で一層の工夫を行う」と述べるにとどまりました。
現在、北海道議会の日本共産党の議席は2人のみ。しかし、その活躍は他党派を圧倒しています。07年の改選以降の議員一人当たり発言回数は69回で自民党の7倍、公明党の5倍、民主党の6倍です。一人で5人前、7人前の働きです。
発言だけでなく、子供医療費(入院)助成の小学校卒業までの拡大、少人数学級の実現、保育所待機児童の解消、妊産婦検診の拡充など、道民の皆さんの多くの願いをかなえてきました。
こうした働きに、リンカーンフォーラム北海道(NPO)の道議会仕事人ランキングでは共産党の2人の議員が1位、2位を占めました。
しかし、2人の議員だけでは9つある常任委員会のうち2つしか出られません。共産党道委員会では、来たるべき道議選では、札幌市からも道議会議員を送り出し、4人以上の議員団をと訴えています。4人以上になれば、会派として認められ代表質問が保障され、皆さんの願いをかなえる大きな力となります。
前回札幌東区から立候補した金倉まさとし候補は、わずか441票差で惜敗。札幌から何としても道議会に送り出すために、豊平区からも大きな支援をお願いします。
4日午後、新日本婦人の会、羊ヶ丘原水協、豊平革新懇の3団体が共同して、東月寒のスーパ前で平和の宣伝・署名行動を行いました。
当日は10人が集まり、寒い中、核兵器廃絶と平和憲法の擁護を訴えました。
市議予定候補の池田ゆみ市政相談室長もマイクを握り、「子供達の未来のために核兵器の廃絶、憲法9条を守ましょう」と訴えました。
5日午後、旭水後援会と共産党が札幌市議団の宮川幹事長を招いて「市政懇談会」を開催し、地域から13人が参加しました。
宮川幹事長は上田市長の良い点として、9条を守る視点や市民の声をよく聞くことなどをあげましたが、家庭ごみ有料化や市営住宅の家賃、駐車場料金の値上げ、国保の負担増など市民への負担を大きくしてきたと指摘しました。
共産党市議団の活動として「住宅リフォーム条例」が全会派一致で決まり、今後はもっと使いやすくして利用が増えるようにしていきたい。保育園の待機児童についても5年間で3500人分の保育園増設を勝ち取ったこと、特養ホームの増設とともに小規模多機能の介護施設も増やし、在宅で1日でも長く家族とともに過ごせるよう、介護センターを地域につくる大切さも報告されました。財源の問題では財政調整基金の取り崩しや地方交付税交付金の残りなどで150億はつくれることを話し「くらし、福祉支える」市政をと訴えました。
参加者からは除雪の問題、生活保護でのケースワーカの対応、市電のこと、特養ホームのことなどに質問や意見が出され、来年は池田ゆみさんを必ず議会に送り市議団を大きくと話し合いました。
10年12月12日付「豊平区新聞」より