先頃政府は、2010(平成22)年の労働力調査年報を公表しました。
これによると、非正規労働者の数は1,755万人、依然労働者の3人に1人が非正規という状況が続いています。
さらに問題なのは、こうした非正規労働者が、低い賃金水準に置かれているということです。非正規の場合、8割近い労働者が年間の収入200万円以下という低い賃金水準に置かれています。
非正規の場合にも賃金の男女格差があり、女性の半数が年収100万円未満となっています。年収200万円では生活していくのも困難。景気の悪化で、非正規の仕事しかなく、これで一家の生活を支えて行かなければならないことも。
前号でお知らせしました社保協の総会で道労連の湯本副議長が指摘したように、生活権を保障するという観点から、最低賃金一時間1,000円への引き上げとともに、働ける時間を確保し年収の底上げを図って行くことが必要とされています。
9月26日午後、新日本婦人の会豊平支部と豊平区革新懇は、平岸駅東光ストアー前で、原発からの撤退、消費税引き上げ反対の署名宣伝行動を行いました。
「原発ゼロへ、子どもにわたせる未来をつくろう」、「消費税増税許せません」のタペストリーとプラカードを掲げ、町ゆく人々にビラを配布し、署名を訴えました。マイクでは、「原発技術は未完成で危険、地震大国の日本に54基もの原発は異常、原発ゼロに向け政府は決断を」と訴えました。また、「原発依存から自然エネルギーの本格的導入、エネルギー浪費型の社会の抜本的見直しを」とエネルギー政策の転換を訴えました。
消費税増税については、「震災の復興が必要なときに消費税増税では生活再建はおぼつきません。消費も冷え込み景気の悪化も。増税でなく、政党助成金320億円の即時廃止、米軍関係費3,000億円の見なおしなど不要不急の予算を削って」と訴えました。
「原発事故の放射能、子供達が心配」と署名に応じてくれた人や、「年をとって、病院や介護でこれから出費がふえるのに、消費税増税ではたまらない」と署名に応じてくれた方も。この行動には8名が参加し、30分ほどの短時間で30筆を越える署名が集まりました。
9月22日、平岸9条の会、郷土と平和を語る会が泊原発ツアーを行い、31人が参加しました。
貸し切りバスの車中で、仁木町の「きのこ王国」まで、原子力発電所のしくみと危険について学習しました。
北電の原子力PRセンター「とまりん館」の館内や展望台ラウンジでは参加者から質問が続出し、説明の係員も緊張気味のようすでした。
風光明媚な地に整然と建つ三つの発電所、その中にこもる放射能を思うとかえって不気味さが増す思いでした。
ランチを食べた共和町の「ティールーム・ケンブリッジ」では、小林さん・西村さんのお二人から、原子力発電所問題に関わるようになったきっかけと、泊から10キロの共和町で暮らす思いをお聞きしました。
参加者からは、「生活が脅かされる実感を感じ、その思いを共有して運動を広げることの大切さを感じた」「とまりん舘の説明だけではいいものだと感じてしまいます。勉強しなければなりませんね」などの感想が寄せられていました。
この時期、あちこちの庭に薄紫色の花が土から顔を出し咲いています。コルチカム(イヌサフラン)です。
花だけで葉がありません。不思議ですが、実は春には葉があったのです。雪解けとともに葉を茂らせますが、初夏には枯れてしまいます。そのあと秋になって花だけを咲かせるのです。
球根を掘りあげて、机の上に転がしておいても花が咲きます。コルチカムはこの花の学名からきています。
イヌサフランは料理に使われるサフランに似ていることからつけられましたが、サフランと違ってコルヒチンというアルカロイドを含む有毒植物です。コルヒチンは細胞分裂に異常をきたし、染色体を倍加させる薬品として知られています。室内で花を咲かせるような場合、子供がかじったりしないよう注意が必要です。
11年10月02日付「豊平区新聞」より