9月22日から開催されている第3回定例市議会、9月29日、日本共産党を代表して小形香織議員が、不況、リストラ、就職難で市民の中に格差が広がる中、生活に苦しんでいる人たちの立場で市政を質したいと代表質問に立ちました。
小形議員は、「政府は原発からの撤退を決断し、期限を決めて原発からの撤退をめざすべき。福島原発事故の検証も進んでおらず、安全性もあいまいなまま定期検査中の泊１、２号機を再稼働すべきでない」とただしました。
これに対し、上田市長は「原発に依存しない社会の早期実現をめざすべき。泊原発の再稼働は安全性の担保が示されておらず、きわめて慎重な判断が求められる」と答えました。また、泊原発にかかわる安全協定は原発から10km以内の町村に限定されており、札幌市は対象となっていないことから、市長が道に対し行った働きかけの結果について問いただしたのに対し、市長は札幌市の参画に難色を示す道の姿勢に疑問を呈しました。
さらに、小形議員は、福島原発事故では原発から60kmの福島市にも汚染被害が及んでおり、泊原発から札幌市南区までは50数kmと近く、札幌市においても泊の事故を想定した防災計画の見直しをすること、保育所、学校、病院などへの放射線測定器の設置、食品の放射線検査体制の強化などを求めました。
次に、小形議員は、国民健康保険証の取り上げ問題について質問しました。国保証を取り上げられ、資格証明書を交付された人の病院受診率は国保証のある人の1／78ときわめて低く、病気になっても受診できず「手遅れ死」(昨年は札幌で5人)につながるとして、国保証取り上げをやめるよう求めました。これに対し、渡部副市長は、こまやかな相談をしながら対応しているとしつつも、「保険料を滞納している方に会うため交付していることもある」と強硬な姿勢も見せました。上田市長は、「『病院へ行こう』と助言する社会を」と一般論を述べるに留まりました。
小形議員は、札幌市の国保料の滞納処分は06年と比べて20倍と異常な増え方をしていることを指摘。その原因として、「国保加入世帯の平均所得は01年に135万円であったものが、今年度は96万円までに低下し、国保加入世帯の62％が年収200万円以下となっている。しかし年収180万円でも国保料は21万8千円と高すぎる」と指摘しました。小形議員は、払いたくても払えない国保料の引き下げを求めると共に、子供の学資保険まで差し押さえることはやめること、国保証の取り上げは悪質な滞納者に限ることを求めました。
キノコの季節、キノコ狩りを楽しんでいる方も多いでしょう。しかし今年は放射能が気に掛かります。福島原発から遠く離れたところでも、野山で採れるキノコに高い放射能が検出されています。チェルノブイリ原発事故では、フランス産の一部のキノコで基準を越える放射能（セシウム134、137）が検出され、日本への持ち込みが禁止されました。
キノコはもともとカリウムが多く、カリウムと化学的に似たセシウムがキノコの中で濃縮されたと見られます。チェルノブイリ事故では、ある種のキノコがセシウムを高濃度に取り込む性質を利用してポーランド全土の汚染地図が作製されました。
キノコの中には様々な希少金属を濃縮する能力を持つものがあります。血糖値を下げる効果があるのではと宣伝されているバナジウムは取りすぎれば毒になりますが、ベニテングタケはこのバナジウムを高濃度に蓄えます。
もう一つ、キノコの本体は土や木の中に隠れた菌糸です。この菌糸は目にも見えない細さですが土や木の中に縦横に張り巡らされています。ミシガン州の森林でナラタケの一種の菌糸の量を計ったところ、菌糸は15haもの範囲に広がり、総重量は10トン以上に。これだけの広い所から集めれば土中にわずかしかない金属もキノコのなかでは高濃度になります。
こうしたキノコの持つ特性を利用して有害なカドミウムなどを土壌中から取り除けないかという研究もされています。
札幌市の国民健康保険では特定健診と併せてガン検診も受けるよう勧めています。どちらも市・道民税非課税世帯の方は無料とされています。非課税世帯の方の特定健診受診券には自己負担額欄が0円と記入されておりこれを持参すれば無料です。しかし、ガン検診の場合は区役所で課税証明書を発行してもらい持参しなければなりません。
ところが昨年非課税であっても今年は課税されていると・・・、特定健診受診券は3月末に発行され、昨年非課税であったので0円。しかし今年8月にガン検診を受けようと課税証明をもらいに行ったら、今年（23年度）の課税証明を出すことになっているので無料にはなりませんとのこと。23年度の市・道民税が決定される5月以前に受診しておけば無料だったということになりますが、特定健診同様、ガン検診も無料ですという受診券発行できないものでしょうか？
（一読者）
花の季節も終わりに近づいてきました。菊やコスモスにまじって黄色のマリーゴールドが目立ちます。メキシコ原産の花ですが、花の時期が夏から秋までと長く、花の色も黄色からオレンジ、黒赤色と変化に富んでいます。花壇に植えられたり鉢植えとしても楽しまれています。
畑の土の中には作物の根に入り込んで、枯らしてしまう線虫が住んでいますが、マリーゴールドはこの線虫を殺す物質を出します。畑の線虫を減らすためにマリーゴールドを植えることもあります。花も楽しめて、畑の土もきれいにできる一石二鳥の花です。
11年10月09日付「豊平区新聞」より