10月9日、今年で25回目となる原発問題全国交流集会が札幌エル・プラザで開催され、18都道府県から350人をこす参加者が集まり、各地での活動の報告と経験交流を行いました。集会後参加者は会場から大通り西4丁目までアピール行進を行い、原発からの撤退を町ゆく人々に訴えました。
集会の始めに、記念講演として立石雅昭新潟大学名誉教授が「泊原発の耐震安全性、フクシマから学ぶ」と題し記念講演を行いました。
氏は冒頭、福島原発事故による放射能汚染マップを示し、広範囲に渡る汚染の広がりに対し無策であった政府と東電の責任は大きいとしました。また、チェルノブイリ事故後の甲状腺ガン発生の推移を示し、放射線によるガンの発生は数年後に現れてくることから、今から英知を集めて除染に取り組む必要性を強調しました。
次に、氏は専門とする地質学の見地から原発の安全性について語りました。「従来の地震学では、三陸沖の地震規模としてマグニチュード8.2前後という予想に留まり、これにだれも異議を唱えず、限界があった。福島原発事故の主因となったとされる非常用電源の喪失については、津波によるものとされているが、まだはっきりしない。津波襲来時刻と電源喪失時刻を比べると、津波が襲来する以前に電源が失われていた可能性が高い。津波対策だけで安全とするのは誤り」と指摘しました。
泊原発については、「北電の資では福島と違って泊は加圧水型で、蒸気発生器に損傷がない限り発電機を回す二次冷却水は汚染の心配はないとしているが、熱を伝える伝熱細管は3400本もあり、こうした細管は熱や震動により腐食、ひび割れが起きやすい」と安全性に疑問を投げかけました。
活断層との関連については、「泊原発の近くには黒松内低地活断層帯がある。これが海底でどのようになっているかが問題で、安全性を考えるのであれば、7〜10km下の地下では1本の大きな断層となって海に伸びていると考えるべきである」としました。また最近行われた積丹半島西岸の地形調査によれば、泊沖の海底に長さ70kmの断層が推定されるとし、さらに詳細な調査が必要としました。
日本列島は地震の活動期に入ったとみられること、また、今回の大地震で地殻に働く力が変化し、まだ大きな余震が続くとみられることから、今後しばらくは地震に警戒する必要があるとし、原発の再稼働に警鐘を鳴らしました。
(交流集会については次号でお知らせします)
10月6日午後、新婦人あじさい班、コスモス班をはじめ、豊平区革新懇、西岡9条の会などから11名が集まり、久しぶりに福住駅イトーヨーカ堂前にて、宣伝署名行動を行いました。核兵器全面禁止のアピール署名、憲法9条守れ、そして原発ゼロへ、の署名の訴えに、高校生やファイターズの応援に来た人たちが署名に応じてくれました。特に高校生は、原発事故に関心が高く、「学校でもみな心配だと、話題になってる」と署名に応じてくれました。短い時間にも関わらず、三種類の署名合わせて138筆と多くの署名が集まりました。
この日は羊ヶ丘地区でも核兵器全面禁止アピール署名、原発のない北海道を求める署名が取り組まれました。
10月6日、新婦人豊平支部平和部主催で、豊平区に隣接する自衛隊基地の視察を行いました。
案内は、生駒正尚さん、佐藤悦子さん。西岡水源地の奥に展開する西岡射撃場、それにつながる有明射撃場、そして島松駐屯地に続く大演習場を見、その後真駒内弾薬庫、真駒内駐屯地、そして最後に豊平駐屯地=自衛隊病院を回りました。
ちょうど演習のまっただ中で、パンパンという射撃の音とともに、ドーンと腹の底に響く大砲の音もすごい。「自分の住んでいるこんな近くに演習場があったなんて知らなかった」「大砲一発30万円、もったいないねえ」「本当にこんなことにお金を使って、戦争の準備でしょうか? 私は父が戦死している。あの軍隊の制服をみるのがとてもつらい。戦争はいや」との感想が出されました。
10月10日、美園たんぽぽ後援会では、党創立89周年のダイジェストDVDを見ました。
震災のあとにはいつも共産党の救援活動が行われています。関東大震災や三陸沖地震の時にも私たちの先人が救援活動に当たりました。東日本大震災から半年、今救援ボランティアの存在がたのもしいですね。復興をやりとげ新しい日本を作る時です。そのためには党派を超えた救援活動を全力で取り組むことです。そして日本共産党ここにありと選挙で示す時だと思います。
いまこそ、日本は「二つの異常」から抜け出し、大企業にも相応の税金を納めてもらいたいですね。さらに、原発をやめて自然エネルギーへの転換も求められています。
日本共産党の躍進で政治は変えられると強く思いました。DVDを見た参加者からは、「大変わかりやすいDVDだった、もう一回見たい」などと感想がのべられました。
札幌では公園やあちこちの庭にたくさん見られるイチイ、生垣にしたり、剪定をしていろんな形に仕立てたりと重宝する庭木です。
この時期、雌の株はきれいな赤い実をつけています。しかし、赤い果肉の部分を除けば、葉、茎、種のいずれにもタキシンという毒物を含む有毒植物です。誤って食べるとケイレンを引き起こし、ひどい場合には死に至ることも。果肉は食べられますが誤って種を飲み込む事もあり、やめたほうが良いでしょう。
11年10月16日付「豊平区新聞」より