民主党が2015年度までに消費税を10%まで引き上げることを決定し、野田首相が引き上げに並々ならぬ決意を表明している中、共産党豊平区委員会と後援会は、21日夕方、南平岸駅前で消費税増税反対の宣伝署名行動を行いました。
池田ゆみ党豊平区市政相談室長はマイクから消費税増税は許せないと、以下のように訴えました。
――福祉を守るためには消費税増税はやむをえないと宣伝されていますが、現実はどうか。消費税が導入されて23年、この間、医療費の本人負担は1割から3割に増加、国保料は1人当たり3万円アップ、年金の支給開始年齢は60才から65才に引き上げなど福祉は後退、逆に大企業には減税。消費税は福祉にではなく大企業の減税の穴埋めに消えました。
消費税増税で4人家庭では年間16万円の出費増、消費は冷え込み景気を悪くします。消費税を5%に引き上げた1997年以降、個人消費は毎年落ち込み税収も13兆円落ち込みました。今必要なのは消費税増税でなく国民の懐を暖める政策です。
政府は財源がないといいますが、財源はあります。国会議員自ら身を削るというなら政党助成金はまっ先に廃止すべきです。米軍への思いやり予算など無駄な軍事費はいりません。
大企業には260兆円もの内部留保があります。大企業への優遇税制の廃止、証券優遇税制の廃止で財源は出てきます。税金は所得に応じて、大金持ちこそ税負担をというのが世界の流れです。力を合わせ、消費税増税をやめさせ暮らしを守りましょう。――
署名の訴えに「福祉を守るためにはやむをえないのでは」という人もいましたが、多くは「家計も苦しいのに、この上増税ではたまらない」と署名に賛同。中には「消費税がこんな使われ方をしていたとは、初めて知りました」と署名してくれる人もいました。
民主党は「消費税増税に理解を得るため、国会議員自ら身を切る」と称し、比例定数80の削減を決めました。比例定数削減で民意を圧殺しておきながら、消費税増税では、「非民主党」です。国会議員自ら身を切るというならまっ先に削るべきは政党助成金です。個人の政党支持の自由を無視して税金を配分する政党助成金は憲法違反で、直ちに廃止すべきものです。それには手をつけず民意を圧殺して増税とは、まったくの身勝手です。
政党助成金は、国民1人当たり250円として総額を算出します。今年は320億円になります。これを国会議員の数と直近の国政選挙得票率に応じて、日本共産党を除いた政党で配分することになります。
政党助成金を受け取るにはその年の1月1日に政党ができていないともらえません。年末には民主党を離党した議員が「新党きづな」を、仮釈放中の鈴木宗男や裁判中の石川知裕議員らが「新党大地・真民主」を駆け込み結成しました。いずれも17日までに政党助成金の申請を行いました。新党の場合は、国会議員数に応じた配分だけとなり、「きづな」は約2億円、「大地・真民主」は約1億円となります。
政党助成金は法律の廃止を待たなくても各政党が日本共産党のように受け取りを拒否すればすぐできます。ただちに320億円が東日本大震災の復旧に使えます。国会議員定数80の削減でも56億円の削減にしかなりません。国会議員定数の削減よりも政党助成金の返上こそまっ先に行うべきです。
日本共産党北海道委員会の畠山和也政策委員長と真下紀子道議は先月22日、高橋はるみ知事に対し、第5期介護保険計画案の策定について緊急要望を行いました。
畠山氏は、各市町村で保険料の大幅アップが予定されていることを指摘。「道独自の施策も考えてほしい」と保険料の引き上げを抑える特別な対策を求めました。
道から白川賢一保健福祉部長らが応対し、白川部長は「高齢化が急増して、老老介護などの社会現象がある」「人ごとではない。きちんとした施策をとらなければいけない」と応じました。 真下道議は「お年寄りを支える介護の仕事に若い人が就けば、経済も回るようになる」と介護分野への助成で経済効果が期待できることも指摘しました。
17日夜、北海道の消費税廃止各界連絡会と社会保障推進協議会の共催で「社会保障と税の一体改悪に立ち向かう!」と題した学習決起集会がもたれ、大門実紀史議員が以下のように講演しました。
読売や朝日などの大新聞の「消費税増税必要キャンペーン」にもかかわらず、国民世論は反対が多数。増税を食い止めてきた運動に確信を持ちましょう。消費税の目的が大企業の社会保険料負担軽減と法人税減税の財源ひねりだしにあることは明白です。企業負担と応能負担を求め、「みんなで負担しあう社会保障」「所得に応じて負担する税制改革」をおおいに訴えましょう。
集会では1月から3月までの間に道内宣伝行動10万回、道民署名25万人、1万人参加の学習会を開催し、3月3日には札幌で消費税増税反対のパレードを行うなどの計画をきめました。
公園の林の中に寒風に耐え揺れている小さな実を見つけました。ツリバナの実です。落葉の低木で初夏に花をつけます。花自体は小さく色も緑がかっておりパッとしませんが、枝からつり下がって咲きます。名前の由来はここから来ています。
秋に実が熟すと割れ、中から赤い種が顔を出します。小さな実ですが、雪に埋もれた何もない林の中で揺れていると目を引きます。
12年01月29日付「豊平区新聞」より