2日に閉会した第3回札幌市定例市議会、決算特別委員会では、日本共産党市議団は市民の身近な要求を取り上げ、市の対応を迫りました。
伊藤りち子市議は「いじめ問題で大切なのは、校長をはじめ教員集団が力を合わせ、子どもと真剣に向きあって問題解決に取り組むこと。それには著しく多忙な教員の労働環境を改善することが、不可欠だと思うが」と質問。
池上担当部長は「多くの教師が多忙であると認識している。その改善に努めているが、いじめ問題などへの対応は、組織としてしっかり応えられる職場環境であることは大事なこと、その改善に努める」と答弁。さらに「保護者や地域の理解と協力が得られるよう地域ぐるみの対策を今後も進めていく」と答えました。
伊藤市議は「子どもたちは、友だちとの人間関係のなかで、様々な体験、経験を通して人間として成長し人格を形成していく。その過程で、いじめが深刻化・複雑化していくことで、子どもの命を奪うような事態に至ることがあってはならない」と指摘。少人数学級の早期実現、教員の増員、スクールカウンセラーの増員と拡充を要求するとともに、教育委員会が公教育の第一目的である子どもの人格の全面発達をめざし、力を尽くしていくことを強く求めました。
豊平区の区民センター大ホールは、スリッパに履き替えなければなりません。中央区、南区、手稲区もそうです。井上ひさ子市議は、「高齢者がスリッパにつまずいたり踏んだりして危ない。いつもパタパタと音がしている。土足でそのまま入れれば、入り口での靴のトラブルや混雑もなくなる。『土足で入れるように改善してほしい』という声が出ている」と、改善を求めました。
野崎担当部長は「土足への変更については、利用実態を踏まえて施設管理者が判断するもの」と答弁。井上市議は「本市直営の時も、指定管理者に変わっても相変わらずスリッパ履きだ。土足のまま入れれば利用者サービスにもなり利用増にもつながる。本市の施設なのだから、利用者の立場にたって検討をすべき」と改善を迫りました。
小形かおり市議は、「札幌市は用地買収を基本に地下鉄駅周辺の駐輪場整備をすすめているが、備率が50%にも満たない駅が多く残され、路上は放置自転車で溢れている。もっと知恵を出す必要がある。例えば、民間から土地を借りて駐輪場を整備するという考えはないのか」と質問。
中塚担当部長は「借地による整備は、土地所有者との継続が不調に終われば一気に行先を失う懸念があることなどから、極力用地買収でやっていく」と「用地取得」にこだわりました。
小形市議は「結局、用地買収がうまく行かず、現状は暫定的措置(路上の駐車場化)の対応になっている。場所によっては人が通る幅すらない。こうした状態をどう解決するのか」と追求。
中塚部長は「適地の確保に苦慮している。立体化や市有地の活用などもすすめているが、需要に供給が追いつかない。やむを得ず緊急的に路上の駐輪場化となっているが、将来的には解消していきたい」という答弁に留まりました。
小形市議は、今年3月に策定した自転車利用総合計画では、都心部と合わせて地下鉄駅周辺部も重点地区として施策を展開していくと明記していることを指摘し、「この計画を具体的にすすめていくのが建設局。もっと積極的に本腰を入れてやっていただきたい」と強く求めました。
総選挙の日程が取りざたされる中、3日午前、豊平区委員会では、東月寒地域の6カ所で、森つねと3区国政対策委員長(衆院3区予定候補)による、日本共産党の政策宣伝を行いました。
森さんは、生活保護を受けられず、スーパーの試食品で食いつなぎ、一時は自殺も考えたという元タクシー運転手さんの「だれも死にたくて死ぬ人はいない、みんな希望を断たれて死んでいくのだ」との話を引き合いに出し、「公約を裏切り、生きる希望を切り捨てる民主党政治はもうごめん、政治を変える日本共産党の議席を北海道から」と訴えました。
森さんは、年収200万円未満の低所得者が1千万人を超え、若者の二人に一人が非正規雇用となり貧困と貧富の格差が広がっていると指摘。こうした「低所得者に重くのしかかる消費税増税を決めた民主、自民、公明の三党をゆるすことはできない、消費税増税は景気を一層冷え込ませ、税収の落ち込みに拍車をかけるもので道理がない」と指摘しました。
そして、「大企業優遇税制をもとにもどせば財政再建、社会保障のための財源は出てきます。260兆円の内部留保は労働者の血と涙で蓄えられてきたものです。これを賃金の引き上げ、非正規から正規へ、雇用の充実にまわせば、内需が拡大し、税収も増えます」と共産党の政策を訴えました。
スーパー前では、午前中の買い物に訪れた方々が足を止めて聞いてくれました。また、パン屋さんの前では、開店を待つ方々が、森さんの話に耳を傾けてくれました。
庭の木々の葉が色づいて落ちて行く中で、黄色く色づいたマルメロの大きな実が目立ちます。
中央アジア原産で江戸時代に日本に持ち込まれた果樹です。名前のマルメロはポルトガル語に由来します。果実は香りが良く、果実酒にしたり、果実をそのまま車の中に置いて芳香剤の代わりにしたりします。
12年11月11日付「豊平区新聞」より